マガジンのカバー画像

データリテラシーについて考える

33
数学・統計を元にデータリテラシーについて考えるためのヒントです
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

なぜ話がかみ合わないのだろうか

どうしてもわからないこと、として幾つか書いてきましたが、なぜかみ合わないのか。それは、話の前提が違うからだ、としか言いようがないのかも知れません。どんなことでも、議論を深めたいなら、何を元に何を話すのか、すなわち何を前提と考えるかを確認しなけれは始まりません。 ということで今回は、前提について考えます。 このプロセス、前提をしっかり考えることは、とても大事です。自分が何を根拠に、どんな方向で考えを組み立てているのかを振り返ることになるからです。 個人的に大事だと思うこと

どうしても理解できないこと(2)

データを見る時に注意すべきことは、いろいろあります。しかし最近、いわゆる基礎的知識よりずっと重要なことがある気がしてきました。それは、認知バイアスがあることを知り、常に意識しながら情報に接すること。理解の話の前に、どんな情報を集めるか、という部分です。 以前も書きました。「自分が認知バイアスに陥っていないかを確認したい」「認知バイアス: 確証バイアス以外にも注意したいこと」。 今回、特に注目したいのは、確証バイアス。「人は自分が正しいと思うことを肯定する情報のみを目に留め

数えること

ある時、数学は計算だと思っている人が意外に多いことを知りった。数学が暗記科目だと思っている人も多いとか。他にも、分数の計算(割り算)はできるのに、分母が大きくなったら結果は小さくなるという感覚を持っていない人も、意外に多いらしい。砂場での遊びが少ないと、量が増える、減るなどの基本的な感覚がないという話も聞く。 そして全ての基本は数えること。 統計に限らず私たちが何かを判断し行動する時の基本は、何かを数えること。数えることで現状を把握。予測して次の行動を決める。結果を評価し

どうしても理解できないこと

新型コロナ・ワクチン関係で、どうしても理解できないことがあります。新型コロナは風邪のようなものだという考え方です。 前提として、   「最悪を想定して最善を尽くす」 という考え方をとります。これは言い換えると、    (1)不明なことは危険だと仮定して警戒、(2)危険がなければ(3)警戒を緩める ということです。 (1) わからないことが起きたら、まずは最悪を想定して慎重に行動、できるだけ危険かも知れない状況から遠ざかる (2) できる限り様々な立場の人からの情報を収集して