NO BORDER次回公演のために③

テレビを長くやってきたから「放送したら終わり」という作り方をずっとやってきた。電波少年にしても10年半続いたけれど(最初は3ヶ月のはずだったが)それでも1回の放送が終われば、その回は終わりで次の放送をゼロからリセットして作るという感覚だった。

でもNO BORDERに関して”その感覚”ではいけない、と自分に言い聞かせている。

まだやり切れてはいない。このNO BORDERが届くべき広さに届いていないということを感じるから。

テレビはネットと比べても驚くべきリーチがあって、言い換えればテレビを作っている人は「最初から何百万人入っている劇場に自分の作った映像をかけられる権利」を持っているようなものだ。この物凄い権利を作って放送している時は感じないのだけれど、そこから距離を置いてネットで作ったりイベントをやってみたりするとその権利の莫大さに恐ろしくなるほど恵まれていると感じる。

だからテレビで「まだ届いていない」という感覚はほぼ持つことはない。届き得るところにちゃんと届いて観客の審判は間違いなく下っているのだ。

たまに有難いことに「電波少年をもう一度やって欲しい」などと言われることもあるのだが基本的にはお断りする。あの時だけに奇跡的に現出したチームとしてのパワーがもう一度再生できると思えないからだ。

まあ全く違うコンセプトの「電波老年」はヨボヨボの松村邦洋と松本明子でやってみたくは先日ニッポン放送の「ビバリー昼ズ」にこのNO BORDERの宣伝で出させていただいてふたりと会った時にふと思ったりしたのだが。でもそれを全員が80歳超えないと味が出ないだろうなあとも思う。

閑話休題。

電波少年はこれ以上やることはないがNO BORDERはまだまだ広げ続けないと何度も何度も自分を奮い立たせようと思う。
この前の回にいただいたコメントの感想をこれから何度も読み返してそのパワーにさせてもらうと思います。会期中に見た終演後の楽しそうな顔の記憶も褪せないように何度も思い出して必ず再演させようと思います。

応援の力って今回ほど感じることはありません。テレビ番組には先ほども言ったように莫大な力があるので実はそれほど必要を感じたことがなかったです。その派生したイベントはリアルですから応援はありがたかったですが。それでも電波少年がイベントやればすう万人はあっという間でしたから。

でも今回は違います。再演に向けて応援をお願いします。

NO BORDERを生き続けさせるために!

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