変則技について
先日Twitterに投稿した技がけっこうシェアされたので、今回は変則技についてつらつらと書きます。note放置してました。
サイドを取らせてからの返し技
京都にいたときの話です。
これはデモリッションというMMA興行の中の、グラップリングマッチで食らった技です。(相手はパンクラスのランキング一位までいった藤原大地さん)
相手にサイドポジションを取らせる形で飛びついて、そこから相手の首を抱えて手を自分の膝裏に引っかけて、ひっくり返すという変則的な技です。返された後は袈裟固めからのアームロックを狙うというものです。
このときはこの技の存在を知らなくて非常に驚きました。
アームロックを極められかけましたが、なんとかエスケープしてポイントを奪い返して試合は勝ちました。
未知の技でしたがなんとか対応できたのは運がよかったです。下手をするとこれで試合が決まっていました。
この技は相手に敢えて有利なポジションを取らせてから極めを狙います。
普通に柔術をやっている人には絶対にない発想です。
このように格闘技には競技のセオリーを無視した技がいくつかあります。
「それって本当に極まるの?」という眉唾な技もありますが、存在するということは少なからず使い手がいるということです。
こういう技は普段の練習では意識することがなく忘れているのですが、試合でアップセットを起こすことがあります。
ベースボールチョーク
他に有名なのでいえば下からのベースボールチョークがあります。
マジッド・ヘイジが使い手として有名です。
これも相手にポジションを取らせながら狙う技で、柔術ルールの意表を突いた変則技です。使いこなすにはかなりの握力が必要だと思われます。
変則技を得意とする選手は、ある一点に突出した身体能力を持っている場合が多いです。細かいテクニックもあるのでしょうが、その選手自身がその技に最も適した身体をしています。
最初に紹介したエスケープの場合、上半身が筋骨隆々の人に向いています。
以前、広尾道場にいた退役軍人の会員さんがこの技の使い手でしたが、上半身の筋肉量がえげつなかったです。
ディープハーフからのアンクルロック
最後に紹介するのは先日のZST(GTF4)で大番狂わせを起こした技です。
この技でレダがまさかの一本負けをしてしまい、一気に認知されることになりました。
実はこの技、少し前に岩崎君が教えてくれたことがあって存在自体は知っていました。確かに足首は極まるなと理屈では理解していましたが、試合ではそう簡単に極まらないだろうと思っていました。
どんな技でも知っておく
柔術は膨大な数の技があります。中には有効性に疑問を感じる技があるのも確かです。ですが自分が使わなくとも、存在する以上使い手がいる可能性があるので、知っておくことに越したことはありません。
犯罪と同じで知らないと防ぐことができません。
どんな技でもバカにせずに知ることが大事です。
ではまた。
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