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植田ショック(史上最大の暴落を振り返る)


はじめに


有名な個人投資家テスタさんも株式取引を始めた直後にライブドアショックにあったとおっしゃっていた。実際に僕も本格的に投資を始めて1年足らずでこの暴落に巻き込まれて、何がなんだかわからないまま損切りさせられた銘柄も多くある。
ここで、巻き込まれてしまったという事実はどう足掻いても変えられないので
今回の暴落で自分の対応の良かったところ悪かったところを記録に残し、次回の同じような暴落が来た時に乗り越えられるような投資家になるべく一層の努力に励みたい。

今回の暴落の始まり

日経平均チャート(moomoo証券より)

日経平均は7月11日につけた高値から6000円近く暴落している(8月2日時点)加えてサーキットブレーカーが発動し、この下落は止まりそうにもない。
暴落の兆候①アメリカ大統領選挙でのトランプ氏の発言による円高進行
トランプ氏は演説の中で「アメリカを製造大国にするそのために、ドル独歩高を是正すると唱えた」それを受け、為替は161円から158円に進行この時点で日経平均とドル円は相関関係があったので、1段階目の下落(下落幅1200円)
ここで日本の個人投資家は信用で押し目買いを行う。(需給の大幅悪化)
結果として信用買い残は過去最高レベルの4兆7000億に

モルガン・スタンレーから半導体株に売り推奨(7月22日)

→この記事が発行された段階では日経平均は40000円がサポートとなり、高値からの値頃感で個人投資家が半導体株を信用で買いまくる。(更なる需給の悪化)
半導体企業の決算も少しずつ出てくる。TSMCの決算は悪くなかったものの、期待先行で上がりすぎたせいか、決算後売られる。その後も半導体企業の決算が続いた。
AMD→👍
Intel→❌
Arm→❌
とりあえず、今出てる分で有名どころ。

モルガン・スタンレー発行の記事
アジアのテクノロジー株、下げ止まらず-モルガンSが利益確定勧める
Youkyung Lee(ブルームバーグより)

2024年7月22日 14:38 JST

  • アジア市場の主導権変更は歴史的に米初回利下げの前-モルガンS

  • TSMCや東京エレクトロンが「フォーカス・リスト」から外れる

アジアのテクノロジー株は22日も下落し、このままいけば4営業日ベースで新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期以降で最大の下げとなる。モルガン・スタンレーのストラテジストが投資家に対し、人工知能(AI)ブームによる利益を確定するよう勧めた。

  先週からAIトレードの持続可能性や、米国の対中半導体輸出規制強化の可能性を巡る懸念が広がっている。ブルームバーグ・アジア太平洋半導体指数は22日に一時3%下落し、このままいけば4営業日で2020年3月以来の大幅安となる。

  モルガン・スタンレーは、9月に見込まれる米利下げ開始を前に、生活必需品銘柄に軸足を移すことを選好している。同行はアジアと新興国市場のテクノロジー株の投資判断を「イコールウエート」に引き下げる一方、台湾積体電路製造(TSMC)などAI半導体セクターの主要株を主要推奨銘柄「フォーカス・リスト」から外した。

  ジョナサン・ガーナー氏率いるストラテジストはリポートで、テクノロジー株は買われ過ぎで割高に見えるため「今は様子見すべき時だ」とし、「アジア市場の主導権が変わるのは、歴史的に米金融当局の初回利下げ前だ」と指摘した。

  TSMCのほかモルガン・スタンレーの主要推奨銘柄から外れた銘柄は、韓国のSKハイニックス東京エレクトロンなど。これら3銘柄は22日にそれぞれ2%余り値下がりした。

暴落の兆候③機関投資家の円ショート撤退+為替介入(7月22日)

為替介入により一部の機関投資家が日本から資金を引き上げる(この時点で高値から2800円の下落)

ヘッジファンド、円ショートを過去10年以上で最大に縮小
Ruth Carson、Masaki Kondo2024年7月22日 13:26 JST
(ブルームバーグより)

  • レバレッジを効かせた投資家が円ショートを3万8025枚減らした

  • 日本の通貨当局による為替介入観測後にポジションを調整

日本の通貨当局による2日連続の円買い介入が観測される中、ヘッジファンドは円に対する賭けを見事に縮小した。

  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、レバレッジドファンドは16日までの1週間で円のネット・ショート・ポジションを3万8025枚減らし、2011年3月以来の縮小幅となった。

  ポジションは依然として7万6588枚のネットショートと円に対して弱気だが、先週に円が対ドルで6月上旬以来の水準まで反発し、センチメントが改善した動きと一致する。日本の当局は1980年代以来の円安水準から上昇するように、2日間で5兆6400億円規模の円買い介入を実施したと推計されている。

  大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、一連の為替介入を受けて「円売りの需要はあまり残っていないだろう」との見方を示し、31日の日本銀行の金融政策決定会合に向けて「円売りポジションをいったん閉じる動きが優勢になりそうだ」と述べた。

  最近の円高は、9月の米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が強まったことや、トランプ前米大統領が円安に批判的な発言をしたことも背景にある。

  トレーダーにとって次の大きな試練は今月末のFRBと日銀の政策決定となる。日銀がハト派的な姿勢を示せば、円ショートを再開する理由になるだろう。

  CFTCのデータによると、資産運用会社は円ショートのポジションを過去1年間で最も縮小した。

  6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)の伸び率が2カ月連続で拡大したことで、日銀が追加利上げに踏み切る可能性が高まっている。6月のブルームバーグ調査によると、日銀ウオッチャーの3人に1人が31日の利上げを見込んでいる。

  ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのAPACエコノミスト、クリシュナ・ビマヴァラプ氏は「われわれは日銀が7月に利上げに踏み切ると予想している」として、円の底堅さにつながる可能性があるとみている。

暴落のトドメ→日銀による利上げ(2024年7月31日 12:58)


日銀が追加利上げ決定、政策金利を0.25%に

日銀政策決定会合

日銀は31日の金融政策決定会合で追加利上げを決めた。0〜0.1%としていた政策金利(無担保コール翌日物レート)を0.25%に引き上げる。8月1日から適用する。

植田和男総裁が7月31日午後3時半に記者会見し、決定内容を説明する。日銀は声明文で、物価2%目標の持続的・安定的実現の観点から「金融緩和の度合いを調整することが適切だと判断した」と説明した。今後も経済・物価が日銀の見通し通り推移すれば「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」とした。

短期金利はリーマン・ショック直後の2008年12月(0.3%前後)以来、15年7カ月ぶりの水準に戻る。追加利上げによって家計の預金や住宅ローンの金利、企業の借入金利に影響が及ぶ。

あわせて公表した7月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で消費者物価指数(CPI、生鮮食品除く)の前の年度からの伸び率は26年度にかけて2%前後で推移するとの見通しを維持した。24年度は2.5%、25年度は2.1%、26年度は1.9%とした。

今回の追加利上げには9人の政策委員のうち中村豊明委員と野口旭委員の2人が反対した。中村委員は反対した理由について、次回9月の決定会合で法人企業統計などを確認してから判断すべきだとした。野口委員は賃金上昇の広がりによる経済状況の改善をデータをみてより慎重に見極める必要があるとした。

反省点

今回の0.25%の利上げは事前にリークされていたということもあり、すぐに市場は利上げを織り込みにいき、38000で反発した。そう、ここまでは何も問題はなかったのだ。38000→39000円に反発し、利上げされても経済は強いから大丈夫だという安心ムードが流れていた。この時若干アメリカよりも日本株有利に傾いていた。しかし、ここで起きたのがアメリカ半導体の大暴落だ。アメリカのパウエル議長は利下げを匂わせる発言をし、株価は利下げを好感し上昇するかと思われた。
しかし、実際のところ米国株は大暴落
これは、利下げ先行で株価が上昇しすぎて、蓋を開けてみたら
え、もしかして経済弱い?
リセッション入るんじゃね?
やべ、売っとこ。
多分実際こんな感じ。
このアメリカの暴落を受けて、日本の日経平均株価は大暴落
(日経平均は半導体と愉快な仲間たちみたいなもんだから当たり前)
8月1日→これまで幾度となく相場の荒波を乗り越えてきた凄腕トレーダー達の
撤退(ここで逃げられた人はギリギリセーフ)
8月2日→個人投資家の信用投げ売り(過去二番目の下げ幅−2216円)
この暴落は2018年相場と非常に共通する点がある。
→需給の悪さ
あの時も、信用買い残が積み上がっていて、いい決算を出しても投げ売られる銘柄が多くあった。
今回も同様で、いい決算を出したとしてもとことん投げ売られる、利上げによって恩恵を受けるはずの銀行も投げられる。そうパニック売りだ。
信用買い残に目をつけた海外の機関投資家の先物を主導とした売り仕掛けもこの暴落に拍車をかけた。正直どこで反発するかわからないが、一応日経平均は過去のデータからPER12〜16倍のレンジの範囲で動いているからおそらくPER14倍あたりで反発するとは思うけど、正直本当に反発するかはわからない。
今回僕のトレードの良かった点
・日銀が利上げをするかもという段階で中古型株を全部売っていた
・パナソニックがトレンドラインを割った時点で損切りできていた。(決算後の下落の影響をあまり受けなかった)
悪かった点
・8月1日の全戻しの時に日経レバを買ってしまった。
→暴落を知らないが故に安易に買いの手を入れてしまった。
・三菱UFJを決算前に買った
→利上げをするということで、素直に銀行株は買いだと思った。
+他の企業と比較してもどうせ決算はいいことは分かっていたので、少し下がってもどうせ上がるだろうと甘く見ていた。
今のポジションは9月の配当取りに向けたポジションをとっているので、狼狽売りをするつもりはない。ただ、めっちゃメンタルにくる。自分のメンタルコントロールのためにNoteも書いてみた。
幸いなことに、私の周りにはコロナショックを乗り越えてきた
先輩方が優しく教えてくれる恵まれた環境にいる。
この環境に感謝し、いつかこの暴落を笑い話にできるように日々欠かさず情報収集を行なっていく。
長文になりましたがここまで読んでくださりありがとうございました。
きつい状況はみんな同じなので、一緒に相場に残ることを目標に頑張っていきましょう。それでは良い週末を




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