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コーチングスクールでの学び(Day13,14)

今回は第7週目、モジュール7での自らの学び、気付きについてまとめています。

報告モードと探索モード

クライアントが話をする際、報告モードと探索モードの2つがあります。探索モードとは、思考で喋っているのではなく、探索に近い位置でそこを体験している話し方のことをいいます。

問い掛けの例をしては、下記のようなものがあります。
・話すのを止めて、イメージしてみて…
・例えば…

何より、心理的な安全性を確保することが基本です。感情がもし出てきたら、どうしてそう感じるの?とゆっくり聴いてみること(「ゆっくり考えてから答えてもらってもいいですよ」など)。

クライアントがペラペラ喋っている時は探索モードではありません。それはすなわち、報告モードであるということ。そのような場合は、質問を変える、あるいは、質問を重ねる、繰り返してみる(「他には?」など)。
逆に、「うーん」と、うなっている時は話し手の中でいい事が起きている証拠(自己探索している)。

コーチの質問や問いには前提が含まれていることを忘れないこと。説明モードになり過ぎていないか、コーチの意図をクライアントが意識しないようにすることが大切です。

報告⇔探索 のスケーリング(例えば、報告7、探索3⇔報告1、探索9、など)の他に、コーチとしてのステイト(心の状態)のスケーリングもあります。コーチはクライアントよりもいつもプラス1ステイトを意識する。クライアントは心の状態が高い方が、いろんな楽しいことが出てきます。

ソリューション・フォーカスト・アプローチ(SFA)

良夢か悪夢か

目の前にいる人はただどちらかを紡いでいるだけ。それをまるごと受け止める(ドリームウィーバー;”夢織り人”という捉え方)。
「何が起きたらいい?」「どんなことに気が付いた?」「どういうこと?」立て続けに、かつ時間が掛かってもいいから、ゆっくり聴いていきます。この人の魂は何なのか?価値観は何なのか?と。

ミラクルクエスチョン

ソリューション・フォーカスト・アプローチには”ミラクルクエスチョン”という概念があります。「もし翌朝、あなたに奇跡が起きたとして?」と、起きていることについて詳細を丁寧に聴いていく。クライアントの中に湧き上がった感情を大事に扱っていきます。
その中で、肯定的な変化が起きた内容は何なのか?を分析します。それに対して、「本当はどうなったらいい?」「そのためには何ができる?」と聴くことは高い効果があります。

例外

過去の体験の中から少しでもできたこと、プラスの経験を振り返り、それを抽出していくこと(自分自身に起きた出来事だけでなくてもいい)。そしてそれを味わうこと。それが例外体験。埋もれてしまっている出来事や想いを掘り起こしていき、本人の中で意識化していきます。(例えば、「どんな時に○○点だった?」と問い掛けしてみる)

もし、奇跡が起きたとして?あなたは望んだ通りの場所にいる?そして、何が目に映っているの?何が欲しいの?をイメージする。そして、自らが具体的に欲しいものを明らかにしていきます。

「ソリューション・フォーカスト・アプローチ(Solution Focused Approach)」とは、心理療法の一つで、問題や原因にフォーカスするのではなく、本人がすでに持ち合わせている能力や資質といったリソースに焦点を当て、改善を図る考え方です。頭文字をとって「SFA」とも呼ばれ、日本語では解決志向アプローチなどと訳されます。比較的短期間で問題を解決へと導く心理療法の一つとして確立した方法論ですが、現在はキャリア・カウンセリングやコーチングといった分野にも応用され、理想に近づくための理論として広く使われています。

日本の人事部「ソリューション フォーカスト アプローチ」より

アイデンティティの連続性

アドラーは「広い世界に出よ」と説いています。広い世界に出ることは、自分が狭い世界にいたということを認識し、いわゆるプライベートロジックからコモンセンスへと認知が変化すること、またコンフォートゾーンから飛び出すことで、その人にとっての選択肢が広がること、さらに新たな人と出会うことで、新しい自分に出会うこともできます。

”置かれた場所で咲きなさい”、というのはある種正しく、ある種違っており、アドラー心理学的には、”咲きやすい場所で自分らしく咲きなさい”、というのが一番しっくりくるのかもしれません。

自身のアイデンティティを考える時、過去の自分があるからこそ、現在の自分がある、と言えます。また、自身の過去を分割すると、様々な記憶が蘇り、思い出されてくるものです。すなわち、原体験にアクセスするということ。他には、現在地点を1つの通過点として捉えることや、ロールモデルを描くことも、自分のアイデンティティを考える際には有効な手段となります。それと同時に、未来の崇高な大きな目標に対して、今立てようとしている目標はそんなに大きなものではない、簡単に乗り越えていけるものだという認識を改めてできるようになります。

ネガティブな表現をするクライアントに対して

ついつい、あるいは常に、否定的な表現をしてしまうクライアントに対して。言われた言葉に対して、否定形を肯定形へ変化させるトレーニングを積んでいくことも必要です。「そうかー。でね、でさあ?」と切り出す。切り返す。買い物に出掛ける時、”いらない物”リストを持っていっては目的を達成することはできないのと同じ。

否定形が言い尽くされた時、そのような状態が無くなり、十分心地よい体験が味わえたとしたら、その時あなたは何をしたい?と聴いてみます。なるべく早い段階で具体的に聴いていき、イメージしてもらいます。それはまるで解きやすい問題から解いていくことと似ていて、取組みやすいことから始めていくのと同じこと。

「何があったから?」
「何がそうさせたのか?」
「何を大事にしてそうなったのか?」
と問い掛けることは、過去、現在から未来(目標)への橋が架かることになり、Howを考えていくきっかけづくりになっていきます。逆に、体験していないことは、未来には描けないものです。

認知の書き換え

人が幸せになるために、知っておく2つのことがあります。

1)自分はどうなりたいのかを知ること
2)自分がどういう状態であれば良い状態になれるのかを知っておくこと

逆に、自分は変わらない、と思うと、無意識にでも変わらないようにしてしまうもの。

自己の認知を考える時、「世界像」/「自己像」/「理想像」の3つの象限(フレーム)で捉えてみるのが良い。

世界像:人々は○○だ、親は○○だといった、外界に対する認識
自己像:文字通り、私は○○なタイプだったり、○○ができる/できない、といった自己に対する認識
理想像:私は○○であるべき、私は○○でありたい、私は○○してはいけない、といった、自己の未来に向けられたイメージ、認識

すなわち、これらをつなげると、「○○な世界で、○○な私が生きていくためには、○○すべき」となり、それそのものが自己認知ということになります。

全ての認知や信念は自身の体験から生まれています。インパクトが大きく衝撃的な出来事が起こると、あるいは強度は大きくなくても予想外のことが何回も繰り返し起こると、人の認知は書き換えられます。

求めるゴールに向かって、役に立ちそうな考え方はないのか、を考えてみることが大事です。場合によっては、SPACEモデル※を使って考えてみるのも効果的です。何があれば動きやすくなるのか?ニーズ(必要としているものや不足しているもの)は何なのか?と、考え、認知を修正してみる。
※SPACEモデル(S:social contents、P:physical、A:action、C:cognition(思考)、E:emotion)


ソリューション・フォーカスト・アプローチについては、たった1日学んだだけは奥が深すぎて理解しきれなかったものの、その分もっと学びたい、知りたいと思える領域、分野でした。いつか時間があれば必ずと思います。SFAの指針である、「Do more」「Do something different」を忘れずに。


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