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【押川剛;50歳からのキャンパスライフ】8 チャンス降るところに「正義」あり!

8月の半ばから昨日まで、大学は夏休みだった。先日、後期を前に前期の修学簿(成績表)が届いた。俺の成績は「中くらい」といったところだ。社会人であることを思えば、十分な出来だろう!(後ほど大公開)

こう見えて俺は、中学の頃くらいまで勉強は苦手ではなかった……、というよりむしろ、できたほうだった。同時に「俺は、どんなに頑張っても勉強で突き抜けることはできないな」と気づいてもいた。日本の「勉強」は「受験」がセットで、そうなると誰もが上ばかり見る。しかしどんなに「上へ、上へ」を目指したところで、突き抜けてトップに立てる、第一人者になれるような人間は、ほんの一握りだ。

その真理をぼんやりと悟った俺は、世間でいうところの「勉強」は諦め、「人間」そのものを学習の素材として観察するようになった。人間を深く深く掘り下げる。移送の仕事をはじめて家族の問題に介入するようになってからは、人間の深淵に潜り込み、ヘドロでもなんでもかき分けて進んだ。人がひた隠すもの・見せたくないものを見て、誰も見たくない・行きたくない現場に行く。それは、「下へ、下へ」と潜っていく作業でもあった。

そこでは、心も金もすり減るほど遣った。対象が人間だからこそ、ヘタなことをすれば命をとられる。一瞬一瞬が勝負だった(今もそうだ)。だがそうすることで、どんなに勉強を頑張っても巡り会えなかったであろう人と、出会えるようになった。「下へ、下へ」と潜ることは、実は「上」につながっていたのだ。

さて、夏休み中は、サイクリング部の夏合宿の様子をたのしく配信するつもりだったが、台風のため中止になってしまった。

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