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審査員インタビュー 技術者からみた「TOKIWA Lab.」

TOKIWALab.の審査にも関わられているトキワの研究開発の方々にインタビューさせていただきました。

参加者

第3回ウェビナーレポート (3)

――「TOKWIA Lab.」の特徴の一つである、容器と中身の同時開発のメリットを教えてください

谷:容器は中身を保護するのが役割であり、いかに新しい中身を保護できるかが大切です。開発していく中で、壁にぶつかった時にすぐに打ち合わせができスピーディーな対応ができることが大きいです。
OEM企業は、中身中心の開発が多く、容器は外部委託が多いです。しかしトキワはもともとペンシルから始まったことから容器にも力を入れていました。


川合:物別に開発すると、自分たちの持っている意識・経験・常識から抜け出すことができません。今までの常識(例えばやわらかいリップ)を超える、世の中にないものを生み出すのにこの同時開発という体制は必要なのです。

ーー同時開発以外のトキワの強みを教えてください
谷:アイデアをいかに形にするかがカギになっています。そこで、トキワでは3Dキャドウ、3Dプリンターを導入することでアイデア段階のかなり早い時期から形にすることができます。特に、量産すると出来ないようなものが作れます。量産できない理由としては材料が限られてしまうために強度が強いものがつくれないからです。実物を見ると感じが違うことがあるため実際に形にして確かめられることはよいことです。

ーー「第1回TOKIWALab.」の感想を教えてください。
川合:今までの仕事は顧客(大手メーカー)に対応し、要望されたものを作るということをしてきました。しかし、TOKIWALab.は、違うレベルのでの仕事であり、今までなかった考え方を与えてくれます。柔軟で新しいアイデアであり、今までの化粧品の作り方と異なったもので新鮮です。アイデアの実現とそれを量産化できるかに向けて意見を出し合いました。またどこまでアイデアとを現実に落とし込めるかにかかっていました。

谷:製品とするにはいろいろな規制がかかってきます。そのなかで採択社のアイデアをつぶしてしまわないよう気を付けていました。

ーー審査員としてどのような観点で評価しましたか?

川合:第1回の応募者のアイデアは独創的でした。我々がそれに関わることでさらに採択社の良さを引き出せるかを重視していました。

ーー環境の配慮とアイデアの両立についてどのようにお考えですか?
谷:クリーン、サステナブルといったトレンドで捨てきれないですね。応募者には、トキワが持っている最新の情報を超えてきてほしいと願います。現時点の応募者を見ましたがサステナブルに配慮したものもありとても興味深かったです。世界的に環境に配慮したものでないとダメとなっています。プラスチックの量を減らすだけでなく、このプラスチックの使用はダメとかもあります。

ーー今年どんな参加者を期待していますか?
川合:我々がサポートすることでより面白いものになるかが大切なのでぜひそのようなアイデアを見たいですね。各応募者のプレゼンテーションがとても楽しみです。

ーーもし自分がTOKIWA Labに応募するならどんなものを応募しますか?
谷:それは内緒ですね、言ってしまったらアイデアではなくなるので笑 サステナブルに関するものですかね。また、パーソナル診断のような個人向けは現段階でのトレンドであり私も気にしています。


川合:トキワ内にも若年層が多くなっています。そこでアイデアが広がっていけばいいと思っています。実はトキワ社内でアイデアバトルというものをやっています。ここで様々なアイデアが生まれているのです。


ーー現在、共創プランの中で第1回の採択社とはどのような関わりを持っていますか?
谷:アイデアが具体的になるとグローバルテクノロジーセンターのほうに来て打ち合わせをし少しずつ詰めています。昨年度の採択者3社の内1社はその段階に入っています。実際に質感などを試してもらい気に入っていただけました。容器が決まり形を変えて作っていく中で調整をしてます。要望に合うものが作れるよういろいろな選択肢を出していきます。

ーー第2回の参加者に向けて一言お願いします。
川合:ものつくりが好きな方と一緒に何かを作れることが非常に嬉しことです。ぜひ世の中にないものを一緒に作りたいということでよろしく願いします。


谷:応募者さんの自由で独創的なアイデアを見させてもらって私自身そこから学びを得ながら審査させていただきます。そのアイデアとうちの技術を融合させて新たなもの作りが皆さんと出来たら嬉しいなと思います。


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