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プロセカとかいうヤバいゲームをざっと解説する

 事は今年の夏、よくある逆張りタイプの音ゲーマーであった私は「プロセカって音ゲー流行ってるらしいな〜ォウォウ」とか呻きながら、グルーヴコースターとか初代Cytusとか、今はもう誰もやってないようなマニアックな音ゲーを嗜んでいたわけです。けれども、流石に周りにもプロセカをやる「陽音gamer」が増えてきたもので、自分もそろそろ流行に乗らないとと思い、思い切って本格的に始めたわけであります。

 そしたらどうでしょう、最初はよくあるただの落ちゲーだと思っていたのですが、やっているうちに段々と、

「このゲーム奥深えええええ!!」

というような気持ちになってしまい、気付けばそう、全曲クリアを達成してしまいまして、真皆伝も5粒をやっとの思いで達成しました。

 というのもこのゲーム、ミスやGREATを出さないようにするために考えなければいけない事が割と多いのです。特に31や32辺りの高難易度でAPを狙うとなると、それはもう仕様を理解したうえでプレイスタイルを確立させなければいけないという事になるのですが、その「プレイスタイルの確立」に必須である、このゲームの細かい部分まで説明してくれている資料があまりにも少ないので、自分がフルコンやAPを狙う時特に気にしている点をノーツの種類別にこれから記していこうという魂胆でございます。貴方の良いプロセカライフに役立っていただければ幸いです。



◎はじめに

 プロセカの判定幅は±40msと言われています。どれぐらい緩い判定なのかと言うと、Deemoとかjubeatの普通の判定と同じぐらい、といったところです。これを聞くと、結構な人がこう感じると思うんですよね。

「いや、Deemoとかよりも全然Great出るんだけど!!!!!!」ってね、、

 でもね、それは当然っちゃ当然です。Deemoってノーツが2種類しかないんですよ。普通にタップするやつと指動かしてたら取れるやつの2種類のみ(まあこちらもこちらで結構奥深いのですが)。しかしプロセカは色違いを除いてもノーツは大きく3種類(厳しく言うと9種類)ある上に、ノーツごとに対処法が違ってくるということになるので、40msという数字は一緒でもこういう内部事情は違うんだよということは一応言っておきます。(音ゲーじゃなくてもこういうの、ありますよね...)

 そしてその中でも特に!!!!フリックノーツの独特さは他のノーツのそれを著しく卓越しています。



◎フリックとかいうヤバいノーツ

 「フリックを制する者はプロセカを制す」って言っても過言ではないレベルでフリックはヤバいです。いやマジで。というかこのゲーム、特にAPを狙うと99.5%ぐらいはフリックゲーになります。それぐらいフリックに癖があるんですよ、このゲーム。

 フルコン狙ってる人も、「今絶対フリックしたやろオオオオオオオオオ!!!!」ってキレそうになった瞬間、絶対あると思います。てか、今の自分でもそれ、たまにやります。フリックはGreatもバカみたいに出やすいんですけど、ミスも死ぬほど出やすいノーツなんです。特にホールド終点フリックはガチでヤバいんですが(語彙力)、その話は少し後にして、まずは普通にフリックの基本的な詳細について記していきます。ちょっとこのノーツは特殊すぎるので、大きく3つに説明を分けておきますね。


・極意① フリックには向きがある!

 斜め向きのフリックはちゃんとその方向に入力しないとタイミング合っててもGreatになります。これはまあ見てれば分かる話なのですが、特にCHUNITHMとかやってる音ゲーマーだと「結局どの向きにフリックしても一緒だろ?」って勘違いしがちだと思うので(ていうか自分がそう)、一応取り上げました。

 フリックの向きに関して自分が言える結論は「その向き通りにフリックすれば大丈夫!!」でほぼ全部なんですけど、いやできねーよ!!って場合も稀にあるのでその場合の対処法を簡単に書いておきますね。

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 例えばテオのこれ。「外外内内外外...」と規則的な向きになっていますが、こんなの初見でわかる人は認識力の変態です。余裕で大会出れます。ていうか、初見じゃなくても全然見切れません。

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 ドクターファンクビートのここなんか、指定通りの向きにやれって言われたら陣内智則の声で思わず「できんわ!!!!」って叫んでしまいますね。

 こういうトンデモ配置もプロセカにはあるわけで、そんな時に律儀に「ここは右右左左で...」って意識してたら、他の部分の意識が疎かになってしまいますね。音ゲーはプレイ中に考えることが少なければ少ないほど安定します。中には向きを覚えるプレイヤーもいるにはいるのですが、なるべくタイミングのみに気を配る方が音ゲーとしても楽しいし、気楽だと思うんですよね。

 というわけで向きなんか全く見ないで、フリックが来たら全部真上に入力しちゃってください。一応例外もあるにはありますが、基本的にこうした方がバッチシ安定します。多少ナナメになっても大丈夫なので、自分が真上だと思う向きに軽くシュッてやるだけでいいです。それで光ります。マジです。

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 (11/17追記)ちなみにこのやり方を応用すると、モア!ジャンプ!モア!の掛け声の部分や拝啓ドッペルゲンガーの第一サビなどにある、こういうGreat誘発配置がかなり光りやすくなります。フリックが来る前に指の動きを止める→上にフリック、と入力することで安定して光らせることができるので、ぜひ参考にしてください!


・極意② フリックの当たり判定を熟知せよ

 そもそもどういう動作をしたら、それが「フリック」と判定されるのでしょうか。じつはこれを深く掘り下げることで、フリックでよくGreatやミスが出る原因が全て分かってしまいます。というわけで結構これはプロセカやる上では必須に近い知識です。分かりにくい部分ですが、頑張って理解してください。要チェック。

 まず、フリックをしたい時にあなたは何をしますか?そう、画面に指を置きますね。これがフリックをするための準備の段階です。そしてフリックノーツには「画面に指を置いたな」と認識できる時間制限があるのです。フリックの準備はここの時間の間だけ受け付けるよ、ということですね。だから例えば、フリックノーツが来る部分にめっちゃ早い段階で指をつけておいて、完璧なタイミングで指を動かしてもそれは「フリック」とみなされません。以降これを「フリックの準備期間」と呼びます。

 そしてその後、指を動かします。この時にフリックノーツは「フリックされたな」と認識して、反応するわけですね。この時指を動かす距離はいくら短くてもよいのですが、動きの遅さには制限があります。一説によると大体5cm/秒の速さ以上で反応するらしいです。まあ普通にフリックしていればあまり関係のないところなので、「ふーん」ぐらいの知識にしといてください。

 これらがフリックの一連の反応プロセスなのですが、指を置くタイミングと指を動かすタイミングにはどうあがいても若干のタイムラグが生まれますよね。このタイムラグこそが、フリックの遅Greatの正体です。だからフリックでPerfectを取るには、気持ち早めにフリックを取る意識をしなければいけないのですね。

でもさ...

 フリックだけ来るならまだいいんですけど、現実は非情なもので、フリックと普通のタップが同時に来たりするパターンがほとんどなんですよね。例えばこれ。

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 脱法ロックのサビ後半のこいつ。スライドノーツの始点とフリックの同時というただでさえ難しい配置に加えて、その後に8分間隔で終点+タップが来るという、APを狙う上ではなかなかに素晴らしいクソ配置です。普通に「フリックだけ早めに取る!」って意識していると、ここで頭パンクして画面にパンチでもかましてしまいそうですね。

 こういう配置はどう対処するかというと、タップもフリックも同じような押し方でPerfectが出るように、全体的に押すタイミングを気持ち早めに調整する必要があります。画像で表すとこう。

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 赤い点線が普通のノーツのPerfect間隔(オレンジの幅)、青い点線がフリックの体感上のPerfect間隔(黄緑の幅)だとすると、2つともPerfectにできる赤色の幅のタイミングで全部入力すれば、わざわざ「フリックだけ早めに」なんて面倒に考えなくても全部Perfectに出来るわけですね。この赤色の範囲は人によってまちまちなので、自分で何度も試行錯誤して見つけるといいと思います。

 もちろんフリックが無い箇所はオレンジの幅だけを意識してやればいいし、フリックしかない箇所は黄緑の幅だけを意識してやればいいのです。このオレンジ幅、黄緑幅、赤幅の3つの判定幅を譜面の箇所によって適切に使い分けていくことが、Perfectを取る上で一番重要なスキルと言えるでしょう。

 上手い人の手元動画の打音とかもよくよく聞くと、分かりにくいですがフリックが混じってる箇所だけ気持ち早めに打音が鳴ってることが確認できると思います。これができると一気にPerfectの幅が広がりますよ。

 さて、これでフリックの対策は完璧...と思いきや、大きな癖要素がまだ残っています。そうです、皆さんお待ちかねのスライド終点フリックです。


・極意③ スライド終点フリックに注意せよ

 スライド終点フリックがヤバい理由はズバリ、②で説明した「フリックの準備期間」が大きく関係しています。

 フリックがスライドの終点にあるので、フリックの準備行動が「フリックが来る箇所に指を置く」ではなく、「フリック直前のスライドを取っている」になっています。これ、よく考えるとヤバいんですよね。なぜかというと、スライドって元々指を動かすノーツなわけで、「指を動かす」というフリック入力動作が既にされている場合が多いです。なのに「フリック直前のスライドを取っている」を準備行動にしてしまうと......??

 わかる方はわかると思いますが、終点フリックの早Greatがかなり多発する事態になるわけですね。それを避けるために運営は開発時にどうしたかというと、大胆に早Great判定をまるっと全部削ったのです。しかしこれが、スライド終点フリックでミスが出やすい大元の原因になってしまいます。

 皆さんがスライド終点フリックを入力するとき、早めに指を動かし始めたりしていませんか?もしそれでフリック直前にスライドの当たり判定幅を指が抜けてしまうと、予備動作ができていない=ミスになるわけです。また早めに指を動かしたために、いざフリックの準備期間になった時には指が離れていたとか、動きが止まっていたりすると、純粋にフリックが入力されていないとしてミスにされてしまう訳です。理不尽ですね。

 もうお分かりだと思いますが、これらを防止するためには指を動かし始めるのを遅めにするのが一番効果的です。これを意識するだけでかなりスライド終点フリックのミスが減ります。普通のフリックは早めで、終点フリックは遅めというのはエヴァのストーリー並みに分かりにくいとは思いますが、これがプロセカの仕様の現実ですので、頑張って慣れてください。

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 もちろん例外もあるので例を一つ。先程も見たテオの例の箇所ですが、この密度でスライド終点フリックを出されると流石に遅め意識とかしてる余裕はありません。

 こんな時は当たり判定の縦幅の広さを利用しましょう。スライドの横幅から指が出なければ問題ないので、スライド始点をタップしたらとにかくテキトーに真上へと指を動かし続けます。そうすると上手くこのような地帯を繋げることができます。ア◯ストロメリアさんのテオの手元動画がかなりいい例なので是非見てみてください。


・まとめ

・スライドは基本的には向きに関係なく上入力で捌く

・3つの判定幅を場合によって使い分ける

・スライド終点フリックは遅めのタイミングで指を動かす

 フリックに関しては自分はこの3つを常に意識しています。個人の感想ではありますが、参考にさせて頂けたら幸いです!



◎スライドとかいうゆるゆるノーツ

 プロセカのスライドはタイトルにもある通り凄いゆるゆるです。CHUNITHMのスライドノーツとほぼ仕様が一緒なので、CHUNITHMをプレイしている人ならイメージしやすいかと思います。

 具体的には、

・持ち替えの制限はなし

・1/8拍ずつ通過判定(通過判定外ではスライドから手を離してもミスにならない)

・実際の当たり判定の横幅は見た目+左右1レーン

というガバガバさ。思ったよりガバガバだったと思います。特に横幅が実際は見た目より1レーン多いというのは意外だったと思います。割と適当めに指を動かしてもスライドが抜けづらいのはこのためなんですね。唯一ミスりやすい所があるとすればスライド終点なので、ちゃんと終点まで指を動かす意識をすれば基本的には大丈夫です。

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 ちなみにこのような配置は始点から終点まで8分間隔なら交差したりわざわざスライドを辿らなくても、

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こういう風に直線スライドのように見なして取ることができます。このように、スライドの仕様をちゃんと理解していると色んなところで操作をサボれたりできてオススメです!



◎その他意識する点について

・Great視認について

 プロセカの唯一かつ最悪の音ゲーとしての欠点は、Greatの視認環境がかなり悪い点が挙げられます。音ゲーとしてのやりやすさを捨てて判定表示箇所に目線を合わせるランカーさんもいるぐらいにはGreatが見辛いです。音ゲーにおいてAPを狙うならかなり注意しなければいけない部分ではあるのですが、プロセカに限っては自分の技量や感覚を信じてみるのも良いかもしれません。自分はそうしてます。......AP表示はよ...


・判定調整

 基本的には一度判定が合えばもう変える必要はありませんが、一応曲ごとに±0〜-1程度のズレがあります。この曲は判定ずれてるように感じるな、と思ったら躊躇なく変えて大丈夫です。というか、そうすべきです。自分は基本-2、特定の曲では-3にしています。


・譜面研究について

 32以上の超高難易度でフルコンやAPを狙うとなると、相当経験のある音ゲーマーでなければ、仕様以前に音ゲーとしての技量や認識力が足りないという事態に直面するはずです。そのような場合は録画や手元を録って、自分で何回も見直してミスした箇所を確認したり、「音ゲートレーニング」などのアプリを活用して手を慣らしたりなどの対策をしていく必要があります。特に高BPMの乱打や高難易度の指押しが絡む曲になると、筋力や解剖学の知識なども意識する必要が出てきますが、そこら辺はプロセカだけではなく音ゲー全体としての話なので、また今度ということにしてください。


・縦連について(11/17追記)

 プロセカの縦連配置ってかなりミスが出やすいイメージじゃないですか?この間ランカーさんからTwitterで教えてもらったんですけど、縦連の配置には特別気を配る必要がありそうなので記しておきます。

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 マシンガンポエムドールの長いトリルの部分ですが、こういう感じにノーツが重なっている箇所がありますよね。この画像の黄緑の部分がこの重なってる上の方のノーツの当たり判定なんですけど、下の方の先に落ちてくるノーツを長押し気味に取ってしまうと、オレンジの部分の当たり判定が吸われて上のノーツがミスりやすくなるらしいです。なんてこったい。

 あくまで感覚上の話ではあるのですが、これを意識した途端に消失のサビ前が結構安定したのもあり、意識するべきポイントとしてはなかなか重要かもしれないと思ったので追記させて頂きました。助言をくれたランカー様、ありがとうございました!



◎さいごに

 率直に言いますがAP狙いはしんどいです。というかフルコンでも音ゲー慣れしてなかったら十分しんどいと思います。音ゲーってそもそも音楽に合わせてノーツを捌く演奏感を楽しむもの...だとは思うのですが、ゲームというのは音ゲーに限らず、しばらくすると「上手くなりたい」という欲望が湧くもので、いずれそれが目的に変わっていきます。しかしそれを目指すのは一筋縄ではいかないことです。自分はこのことを別に悪いこととは思わないし、むしろ必然であることだと思います。そのような険しい道を進んで選ぶそこの貴方を、私は全力で応援したい...

 ...という気持ちもあるのですが、一番はやっぱり音ゲーそのものを楽しんでほしいですね。音ゲーってやっぱりいろんな曲に出会えるし、人によるけど自分はやってて楽しいと思うし。楽しいからやろうという気持ちが前提にある中で、上手くなりたいという気持ちが生まれると思うんですよね。自分はその「音ゲーを楽しむ」という感情をずっと忘れないようにしつつ、この記事の内容を参考にして徐々に各々の目標に近づいていけたらなと思います。


最後まで読んでくれてありがとうございました!



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...半分以上フリックの話になったな...

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