中今透

基本的に、読んだ本に関する感想を投稿します。民俗学、LGBTQ+、差別関連、など本の内…

中今透

基本的に、読んだ本に関する感想を投稿します。民俗学、LGBTQ+、差別関連、など本の内容は多岐に渡ります。 pixiv: http://pixiv.net/users/46606036

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異化による差別の発見―日本の家父長制からセクシュアルハラスメントを再発見する―

1.はじめに「労働施策総合推進法」の改正(パワハラ防止対策義務化)に伴い、大企業は令和2年6月1日から、中小企業は令和4年4月1日から、職場におけるパワーハラスメント対策が義務化された。  私も中小企業に勤める身として、会社の顧問弁護士からハラスメントに関する研修を受けたが、それはあくまでも、制度上における説明に留まっていた。内容は、ハラスメントの定義と、どのような場合にハラスメントと判断されるのか、ハラスメントの類型やハラスメントにおける社内への影響などである。  たしかに

    • 感情が持つ力を軽んじてはならない

       キム・ジヘ著 『差別はたいてい悪意のない人がする』(大月書店) を読んだので、本書から個人的に考えたことをまとめておく。  本記事のタイトルは、『差別はたいてい悪意のない人がする』(以下、本書)のとある一節を言い換えたものである。以下にそれを引用する。  本書の中でも取り上げられている、ヘイトクライム(憎悪にもとづく犯罪)は、まさしく「嫌い」という感情によって引き起こされる犯罪だ。  日本でも、国籍や人種などを理由とした差別的言動の解消のために、「ヘイトスピーチ解消法」

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    異化による差別の発見―日本の家父長制からセクシュアルハラスメントを再発見する―