取り引き的性交に関する小ネタ:ベネフルイド、コンドーム、保護者
ベネフルイド:取り引き的性交において利益者と受益者両方の役割を果たすカテゴリー
取り引き的性交関係は、男女にとって経済的・精神的な支えになるとともに、性的なリスクを増大させます。
これまでの研究では、取り引き的性交関係にある若い女性のHIV感染率やSTI感染率が高いことが報告されています。
しかし、ジャマイカにおける取り引き的性交関係の普及率や、参加者のリスキーな性行為についてはほとんど知られていません。
本研究では、取り引き的性交関係に参加しているジャマイカ人の性行動について調査します。
全国調査の二次データ分析により、参加者586人(38%)が過去12ヵ月間に少なくとも1回は取り引き的性交関係に参加していると自己申告していることが判明しました。
また、「ベネフルイド(Benefluids)」と呼ばれる、取り引き的性交関係において利益者と受益者の両方の役割を果たす第三のカテゴリーを特定しました。
男性ベネフルイドの59%が、過去12カ月間に2~5人の取り引き的性交関係パートナーがいたのに対し、女性ベネフルイドは40%でした。
女性ベネフルイドの28%が過去12ヶ月間に性感染症の症状を訴えたのに対し、男性ベネフルイドは13.5%でした。
女性がより多くの性感染症症状を報告する一方で、若い男性が最も高い性的リスク前兆を示しました。
取り引き的性交関係にある人々は、物質的および性的なニーズを満たすために、しばしば利益者や受益者の役割を果たしますが、これはSTI症状のリスクを高めます。
誰がコンドームを使用しないのか?:ウガンダの研究
小規模鉱山採掘(Artisanal and small-scale mining: ASM)は、世界中で数百万人の人々にとって重要な収入源となっています。
特に発展途上国においては、地域経済の一部を形成している重要な産業です。
しかし、ASMに従事する人々は、労働環境や生活環境が不安定であり、健康リスクも高いことが指摘されています。
その一つとして、HIV/AIDSやその他の性感染症の予防が挙げられます。
これらの性感染症の予防には、コンドームの使用が不可欠です。
本研究では、ウガンダのカサンダ地区の若い男性小規模鉱山採掘者におけるコンドームの使用状況と関連要因について、性行動を評価しました。
対象者は15歳から24歳の採掘者304人であり、横断調査を実施しました。
データの分析には度数分布、カイ二乗検定、二項ロジスティック回帰が用いられました。
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