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ヘタレだって投資はできます

 なにを隠そう、私は投資をしている。
 投資歴はもうすぐ3年になる。が、総投資額は、未だ200万円に満たない。
 理由は、ヘタレ投資家であるからだ。
 
 私が投資を志したのは、Youtubeの動画がきっかけだった。当時は現在の投資ブームの黎明期……よりはだいぶ経過しちゃった時期で、私のような、世の中のごくごく一般的な生活をしている庶民が「もしかして投資って必要なのか……?」とようやく思い始めた頃だったと感じている。
 その動画とは、書籍も刊行され、今ではすっかり有名になった「両学長 リベラルアーツ大学(通称リベ大)」の動画である。敬意をこめてチャンネルのリンクを貼らせていただくので、ぜひ視聴していただきたい。

https://www.youtube.com/@ryogakucho

 リベ大の動画では、お金に関する知識や節約術、投資の基礎など、とても詳しく説明してくれており、私もすぐにその気になった。リベ大で推薦していた投資は、主にインデックス投資と高配当株である。もちろんそれだけではないのだが、私に刺さったのはそれという話だ。
 用語の意味は割愛するが、ビビりでヘタレでオタンコナス(?)な私にとって、リスクの低いインデックス投資という考え方は非常に有難かったし、保有しているだけで配当がもらえ、それも比較的高配当の優良株があると知り、私は高揚した。
 また、投資は危険なものという考えが間違っていること、リスクがあるからこそリターンがあること、そのリスクも、軽減する方法があることなど、まさに投資の基礎的な知識を、その動画や関連書籍から学び、ほどなくして、私は証券口座を開設した。
 ヘタレな私にぴったりの証券会社があった。SBIネオモバイル証券、通称「ネオモバ」である。通常は単元ごと、例えば100株毎にしか購入できない株式を、1株ずつ購入することができるという、画期的なシステムだった。 小額から、それも数百円から始めることができるので、それだけ少ないリスクで、株取引ができてしまう。
 ちなみに、ネオモバは来年1月からSBI証券と合併するらしいが、1株から買えるシステムは残るとのことで、安心している。
 口座開設後、私はひとまず「リベ大」でおすすめされていた銘柄を少しだけ購入した。金額にして1万円程度だろうか。本来、誰かにすすめられた株をそのまま鵜呑みにして買うのはご法度とされているし、学長もそう言っている。そのため、一応私なりに調べて考えて、これだというものに絞って、購入したことは申し添えておきたい。
 今後、このnoteでも具体的な銘柄について触れるかもしれないが、こんなヘタレの書いていることを鵜呑みにして、真似してはいけない。なぜなら、私はヘタレだからだ。まあ、真似する人もいないと思うが、念のため書いておく。
 さて、ちょっとだけ冒険したいという、少年の心がまだ残ってしまっている中年である私は、おすすめされていない、個人的に応援したいゲーム制作会社の株も少し購入した。
 逆に、応援したくない会社の株は買わない。たばこの煙が嫌いなので、どれだけ高配当優良銘柄であっても、私は買う気になれない。我ながら面倒な性格である。
 ちなみに収支は(リベ大のおかげもあって)現在のところプラスである。件のゲーム会社は3株購入したものが1,000円のプラスになったところで売却した。税引後の利益は800円くらいである。最初はその程度のレベルでやっていた。ちょっとしたマネーゲーム感覚だ。
 たった1,000円かよ、と思われるかもしれないが、3株で1,000円ということは、その短期間に株価が333円以上上がったということである。こんなことはそうそうない。もしかしたらビギナーズラックだったのかもしれない。「くそー、もっとぶっ込んでおけば……」とならなかったので、私は生粋のヘタレなのだろう。
 もちろん、失敗もある。ある銘柄はマイナス1,200円となってしまい、損切りした。そのような失敗銘柄は、そこから急騰していたら悔しいので、一切調べないようにしている。

 ネオモバ投資をしばらく続けてみて分かったことは、株はそれほど怖くない、ということである。確かに、損をすることもある。それでも、額の低いうちは、高が知れている。
 また、ヘタレ投資のままでは、これまた高が知れていること。それなりの金額を投資しなければ、いつまでたっても少ないリターンのままで、資産形成などできない。配当金生活など、夢のまた夢だ。ある程度のリスクを負う必要がある。
 私が最近、それなりに頑張った例として、日本ハムが挙げられる。最初は100株を目標に徐々に買い増して、優待でシャウエッセンを貰おうという、なんとも浅ましい考えから購入した。
 当時かなり安値だったこと、配当も3%以下ではあるが、優待目的なら悪くないと思えたこと、そして何より、絶対潰れないこと、と言った理由もちゃんとある。
 最初はどんどん株価が下がっていくので不安になったが、30株ほど買ったところで、プラスに転じた。そのまま値上がりが続き、今度は高値掴みが怖くて買えない(嗚呼ヘタレ)。安かった時代を知っていると、またあそこに戻るのでは……とブレーキがかかるのだ。
 結局利益が1万円を超えたところで「利確だ」などと恰好をつけて売ってしまった。年間配当は30株で2,000円ほどだったため、10,000円のプラスと比較すると、配当なら5年保有分と同額である。利確で良いだろうと思えた。
 だが、シャウエッセンを貰う夢は消えた。もし今すぐシャウエッセンを貰おうとすると(100株購入)、およそ434,000円をぶち込まなければならない。しかも、改めて確認すると「商品カタログから自社製品3,000円分」とあるので、シャウエッセンが貰える確証はない。ヘタレには無理だ……。
 私には無理だが、年間配当+3,000円分を総合すると、年間利回り3.2%以上(14,000円くらい)らしいので、悪くないような気がする。だが43万円の元を取るには30年かかる。その間株価が上がるか下がるかわからない。
 そんな計算をついしてしまうから、私はいつまでもヘタレなのだろう。
 
 また、しばらくしてからになるが、楽天証券でつみたてNISAも始めた。来年から新NISAになるとのことだが、ヘタレであるが故に、実は良くわかっておらず、未だ何のアクションも起こしていない。大丈夫でしょうか? そろそろ勉強しないと……と思いつつ、今年ももう終わろうとしている。
 え、新NISAって1月から始まっちゃうよね……まずい。よし決めた。12月の目標に「新NISAを理解する」を加えよう。
 ところで現在のつみたてNISAは、一番人気のアメリカの投資信託一択である。本当に何も考えていない。大丈夫でしょうか?

 ちなみにNISAと共に良く話題に上がるiDeCoだが、私はやっていない。生まれつきの持病があるため、60歳まで生きられるかわからないというのが大きな理由だ。また、仕事もいつまで続けられるかわからず、辞めたり、仕事を変えざるを得なくなった時に、掛け金を払い続けることができなくなるかもしれない。

 本筋とは違うが、ちょっと前に「ポケカ投資」にも手を出したことがある(笑)。しかし、方法を間違えた。ボックスを買ってレアカードを引く、という愚策を取ってしまった。そもそも普段から運に見放されていると自覚している人間が、神引きなどできるはずがない。ガチャだっていつも爆死しているじゃないか。
 その他にも店売りなどでちょこちょこレアカードを買ったりもしたが、1年間で約10万円を費やし、資産は6万円くらいにしかならなかったので、辞めた。
 しかし、その時のカードは今も保管している。先日何となく店のガラスケースを除いたら、当時800円で買ったカードが、2,400円になっていた。ちゃんと調べていないが、全部合わせれば、今は10万円近くになっているかもしれない。そしてさらに10年後には……うひひ。

 ということで、こんなヘタレな私でも、わりと楽しく投資を続けている。ヘタレながらに資産を形成し、そのうち「ヘタレ投資」という新しいジャンルを確立し、書籍『ヘタレ投資 ヘタレでもできる資産運用」を出版するのだ。今ある本や雑誌に載っている人たちの成功例や体験談は、ヘタレには違う世界のお話なのだ。
 投資に興味があるヘタレの皆さん。ぜひヘタレ投資仲間になりませんか?
 ちまちまぐだぐだ投資して、小さな損得に一喜一憂しましょうよ。

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