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[ミラン][サッカー]「ACミラン21/22シーズン総括」

11シーズンぶり19回目のスクデットを獲得したミランの21/22シーズンを振り返ります!CHAMP19N!

  1. ミラニスタも驚きのスクデット

  2. 各選手について

  3. 来季からのミラン

  4. ミラン記事

ミラニスタも驚きのスクデット

前回のスクデット(18回目)が10/11シーズン、その前(17回目)が03/04シーズンだからその間7シーズン。

それでもそのスクデットを取れていない7シーズンの間にもチャンピオンズリーグを制覇していた。セリエAでもスクデットやCL出場権を常に争っていた。

今回は11シーズンの間に二桁順位で終わるときもあれば、7シーズンCLに出場できない等惨憺たる結果が続いていた。

経済的に厳しくなる(FFP違反でEL出場権剝奪もあった)一方で主力放出が続き、監督もまるでガチャを引くようにコロコロ交代。フロントのゴタゴタはファンに絶望を与えた。

17/18シーズンにオーナーがエリオット・マネジメント(アメリカのヘッジファンド)になってから状況は好転し始めた。

18/19シーズンにクラブのレジェンドであるパオロ・マルディーニがテクニカルディレクターに就任。19/20シーズンにステファノ・ピオーリが監督に就任し、その3ヶ月後にズラタン・イブラヒモビッチが復帰。

20/21シーズンには8シーズンぶりにCL出場権を獲得。そして、今季21/22シーズンにスクデット獲得となった。

よくぞここまで戻してくれたと讃えたい。今季も正直スクデットが取れるとは思っていなかった。CL出場権が獲得でき、安定的にCLへ出場できる状態を維持することが目下の目標という認識だった。

ネガティブな要素がいくつかあった。

  • 人件費がセリエAで5番手

  • 監督がタイトル獲得経験のないピオーリ

  • 若いチームである

  • etc.

人件費(選手年俸と移籍金の減価償却費)はユベントス、インテル、ナポリ、ローマに次ぐ5番目。選手層の薄さも承知の通りだ。

ピオーリはタイトル獲得経験がなく、就任が決まったときの期待感もなかった。彼で大丈夫なのかと…。

そんなピオーリ監督のもとに集まった若い選手たちも当然のごとくほとんどが優勝経験やCLという大舞台の経験がない。

逆にポジティブな要素もあった。

  • 特に上位陣のクラブがほとんど監督を代えてシーズンをスタート

  • ミランが近年上向き傾向

今季はたくさんのクラブに上位進出のチャンスがあった。再建途中のチームが、特に上位陣に多かったから。

そして、ミランはエリオットやマルディーニというフロントの安定、大黒柱イブラヒモビッチの帰還、CL復帰と希望が見え始めていた。

結果、ファミリー感の強いチームを作り上げ、多くの若手選手の覚醒を促したピオーリと、精神的主柱のイブラヒモビッチの相乗効果によりスクデット獲得を果たした。上位陣(ビッグマッチ)に滅法強かったのはその象徴。

チーム、そしてファンに諦めない強さを植え付けて感動をもたらした。長かったけれど、良い意味で期待を裏切って、まだ遠いと思っていたスクデットに辿り着いた。

4月から5月にかけての1、2ヶ月は特に毎週末すごくドキドキした。若いチームが終われる立場になって、最終節まで優勝争いがもつれるもんだから。

これだけいろいろあれば、スクデット獲得に涙が止まらないのは当然だ。

各選手について

メニャン

セリエA挑戦初年度に期待以上のパフォーマンスで応えてくれた。反射神経と両足使える技術。シーズンMVP筆頭候補。

タタルシャヌ

ミラノダービーでラウタロ・マルティネスのPKを止めた姿をミラニスタたちは忘れない。

ケアー

ひざの重傷によりシーズン後半は出場できなかったが、イブラヒモビッチとともにチームを支えた大黒柱の1人。

トモリ

今季は開幕から彼がいることでどれほど安心感を得てスタートしただろう。最終節まで素晴らしかった。

ロマニョーリ

時が経つごとに序列の下がっていってしまったカピターノ。でも、準備は怠らず、ガッツは失わなかった。

ガッビア

次に覚醒が期待される選手は彼だ。

カルル

今季のビッグサプライズ。ケアー離脱後にこれほど頼りになるディフェンダーが出てくるとは誰もが思わなかった。右サイドバックで出場しても完璧。

カラブリア

シーズン後半へ進むにつれてほかの選手が成長していた一方で、不安を露呈してしまった。不用意なミスを運動量でカバーしようとしていたが…。

フロレンツィ

アッズーリの右サイドバックを2人も抱えているなんて贅沢。残すべき人材。

テオ・エルナンデス

アタランタ戦の長距離ドリブルゴールは伝説。そして何より守備力の向上によって世界最高の左サイドバックにまた一歩近づいた。

バロ・トゥーレ

テオのバックアッパーという難しい立ち位置だったが、もっとやれたはず。

ケシエ

どんなにブーイングを浴びようとスクデット獲得に絶対欠かせなかった。最終的にはそのブーイングも静まったのは、残ってほしいというみんなの気持ちの表れ。

ベナセル

スタメンでも途中出場でも安心して任せられる貴重なミッドフィルダー。戦い方が変わるようなことがあっても重宝されるのは間違いないことを示した。

トナーリ

今季覚醒した1人。まさに鬼神のごとくピッチを縦横無尽に駆け抜けた。バンディエラへの一歩を踏み出した。

クルニッチ

トップ下の最適解は最終的に彼だった。

バカヨコ

残念。

ブラヒム・ディアス

期待は誰よりも大きくスタートした今季。覚醒は叶わなかった。倒れなければ…。

メシアス

左サイドに比べて見劣りのする右サイド。技術はある。活かしきれない。もったいない。

サレマーカーズ

伸び悩んだ。最重要補強ポジションと言わせてはならない。

カスティジェホ

その闘志と涙は忘れない。

ダニエル・マルディーニ

セリエA初スタメン、初得点、初スクデット。新たな伝説の始まり。ガッビアとともに覚醒を待ち焦がれる存在。

レビッチ

シーズン後半の男に成りえなかった今季だが、去就は果たして…。

ラファエル・レオン

フェノーメノ。誰も彼を止められない。これからも止まらない。

イブラヒモビッチ

勝者のメンタリティを若手選手に植え付けた功績は大きな財産となったはず。試合に出場せずとも、本当にその存在は神。

ジルー

今季ミランが上位陣に滅法強かった理由の1つが、ビッグマッチに得点しまくるジルーがいたからだ。9番の呪い?なにそれ?

来季からのミラン

まずはオーナー問題。エリオット・マネジメントからアメリカの投資会社レッドバード・キャピタル・パートナーズになるのか。フロント陣は維持される見通しなので、オーナー交代による大きな不安はない。

イタリア王者としてセリエAに、チャンピオンズリーグにはポッド1で臨む。さらなる成長を促すステージはすでに用意された。

ケシエやロマニョーリ、メシアスらは去る見込み。

イブラヒモビッチは膝の手術を行い、2023年に入ってからの復帰予定。だが、いつまでもイブラヒモビッチに頼ってはいられない。

ポベガやヤシン・アドリはローンから復帰、オリギやボトマン、レナト・サンチェスの加入も近いと言われているが…。

補強ポイントは右WGが最優先か。トップ下も必須。CFとテオの控え。もちろん戦い方が変わる可能性もある。

いずれにしても多くの選手が躍進した若いチームにはこれから期待と楽しみしかない!

ミランありがとう!全てのミラニスタにおめでとう!

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