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数と戯れる

文系だの理系だのと言われるが、それでいうと私は一応理系だ。
ただ、かなり微妙な、ある意味文系で、ある意味理系と言える。

教育学部で専攻が数学

無事卒業したので使いもしない教員免状を持っている。
(今は更新が必要になったので、実質もう効力はないと思うが。)

私は数学が好きだ。
数学と言っても色々な分野があるので、全部好きかと言われるとそういうわけではない。
実際、大学時代に単位を落としそうになった分野もある。
さらに言うと、中学1年までは数学が大の苦手だった。

なぜ、数学が好きになったか

それは実に単純な話で、中学2年に担当になった数学の先生が好きだったからだ。
腕に血管が浮くくらい痩せていて背の高い、メガネをかけた神経の細そうな若い数学教師。ヘビースモーカーでいつもタバコの匂いをまとい、いつ壊れてもおかしくなさげな中古のセダンで通勤していた。いつもクラスの男子に茶々を入れられ困った顔で教壇に立ち、「先生、しっかりしてー」と女子の母性本能をくすぐる。

とはいえ、私は母性本能をくすぐられて好きになったわけではない。
これは単なる嗜好の話で、病み体質で細身で頭の回転が良さそうな人が好きなだけだ。まさにぴったりだったわけだ。

2年の1学期が終わる日、夏休み明けの数学のテストで100点をとる、と先生に宣言した。
そして、有言実行で100点をとった。

それ以降、数学の点数はそこそこ上位に食い込むようになった。
夏休みにがっつり勉強したおかげで基礎が身についたせいだと思う。
経験からすると、中学校くらいまでの勉強はそんな些細なことで上がったり下がったりするもんだと思われる。

そうやって数学が得意科目になってみると、他の科目よりも正解・不正解が明確で理解しやすい、と思えるようになった。
それは私にとっては「ゲーム」や「パズル」と同じ感覚だった。
攻略法がわかれば正しく解けるもの。そう考えると勉強が楽しくなった。

大学になって、数学もそんな単純なものではないことを知ったが、いまだに数字を扱うのは好きだ。
もし、ゲームは好きだが数学が苦手という人がいたら、考え方をちょっと変えてみることをオススメする。案外、大の得意になるかも。

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