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お墓の最後

文章をサラっと書いてからタイトル考えて付けてみたら思った以上に重い感じになってしまったけど、書いた方としては「違う違うそうじゃない」みたいな気持ちなので、とりあえず読んでもらえたら幸いです。

突然ですが、最近、昼間のテレビとか見てます?

すごいんですよ、高齢者への最適化具合が。

ご近所付き合いのイザコザとか、嫁姑問題とか、一時期のワイドショーは見てるだけでイラっとするような(創作みたいな)嫌な話ばかりで辟易してたし、ジェンダーとかオープンな世の中とかそういうのが遠い世界の話に感じるんですけど、あれを楽しんで見る人はそりゃあ(略


それがさらに進み、最近は視聴者が高齢者にどんどん寄ってきているんでしょうね。番組の間に入るCMが高齢者向けになってきました。

お仏壇のCMも昔は子供から親に、みたいな目線だったのが、最近じゃ自分のお墓も自分で準備しよう、的な生前葬が入ってきたり、とにかくオレオレ詐欺に引っかからないようにしようとか、スマホ簡単ですよ~とか、ばっかりで。

CMなんて見たくないから他のチャンネルに回しても似たようなものばかりで、とにかく「新しさ」を感じない予定調和がネガティブに傾いているものばかりで。まぁ高齢者になると変化を望まないっていう気持ちは分かるんですけど。そりゃ若者は見ないよなぁ、と、


で、ですが若い人はもう冠婚葬祭にお金を使いませんし、高齢者も終活や生前葬として、自分で自分の最期をどうするのか? という価値観も広まっています。そんな中、最近テレビCMで流れていたのが


墓じまい


え?そんな店じまいみたいなノリでお墓を? ポップなグリーン基調のデザインのイラストと家族の写真が出てくるんですけど。。。僕は完全にこの言葉を初めて知りました。

自分で自分の人生の最期をどう実りある、生きてきて良かったと思えるように過ごすか? と考えるのは長く生きてきた方であれば当たり前なのかもしれません。特にお墓の事を考える世代は文字通り激動の日本を生き抜いて来た方々で、若い人達から見ると思うところは多々あれど、自ら終活を行い、生前葬を執り行い、さらに永大供養だと思っていたお寺が潰れるような時代になってしまったこの日本で、お墓を建てて残された家族の負担になってしまうのであれば、立つ鳥跡を濁さず、骨壺と小さな仏壇のみで集合墓地っていうのも悪くないかもな、と考える気持ちも分かります。

しかし現代では管理できなくなって放置される前に、家族でお墓を整理してしまおうというサービスを提供する会社がテレビCMを流すまでになっていたとは。

・申請書の提出代行
・ご遺骨の取り出し
・墓石の解体・撤去

こんな事を一括で請け負ってくれる「まごころ価格.com」


お墓とお骨という形に残す物質主義スタイルから、先祖という概念が身近にいるという精神主義スタイルの転換を促すようなこのメッセージ

「母が近くにいてくれてるお引越しなのかな」


お寺側としても親族と連絡が取れなくなって無縁仏になってしまったり放置されたりするよりは、明確にみんなが納得できる終わり方というものを提案することで、総合的な幸せは増すんじゃないだろうか、という考えなのかもしれない。

諸行無常。


永大供養って、お墓という供養を形で残したサブスクだったのかもしれないなぁ。

※支払方法は一括や継続や複合など色々なパターンがあります。

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