カシミールとファッション
カシミール地方を巡ってインドとパキスタンの間に緊張が高まっている。
このカシミール地方、かつて世界を席捲する流行の発信地となったことがある。19世紀に、この地域の特産品のカシミアのショールがヨーロッパで大流行した。カシミアというのは、この地域のヤギの柔らかい毛で編んだ繊維である。超高級品として知られる。そして、カシミアのショールの勾玉模様も世界に広がった。古代ペルシアなどで広く使われていた勾玉模様が、ペルシアからインドへ、インドのカシミールからヨーロッパへ伝わった。イギリスのインド支配の副産物だ。
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