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キュロス大王の墓に怯えるイラン・イスラム共和国

ここ何年か、古代アケメネス朝ペルシア帝国の創始者のキュロス大王の墓に人が集まり始めた。

墓は、イラン南部の古都シーラーズの郊外にある。とくに人が集まるのが10月29日である。キュロスは紀元前600年頃に生まれ530年に没した人物である。なぜこの日かと言えば、紀元前539年の10月29日に、キュロスがバビロンに入城したと信じられているからである。

キリスト教徒が旧約聖書と呼ぶ文書によれば、キュロスは、バビロンに囚われていたユダヤ教徒の帰国を許した。そして破壊されていたユダヤ教の神殿の再建を許したばかりか、財政的にも支援した。キュロスは、ユダヤ教徒を助けた救世主としてさえ、聖書の一部分では言及されている。

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