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FX個人投資家のドル先高感は急低下! 2022年最後となる12月米FOMCでの大幅利上げ期待が縮小(2022年11月調査)

外為どっとコム総研では毎月お客様に対してアンケート調査を行い、外為短観というかたちでまとめています。全編はこちらでご覧いただけます。以下、印象的な調査結果を掲載します。

今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が40.0%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は30.7%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△9.3%ポイントと前月の△72.3%ポイントからプラス幅が大幅に縮小した。調査期間前後の米ドル/円相場は、米10月消費者物価指数(CPI)・米10月生産者物価指数(PPI)が予想を下回る結果となったことで米利上げペースが減速するとの思惑が強まり、146円台から137円台まで下落する場面があった。その後も、戻りが142円台にとどまるなど上値の重い相場展開となったことが個人投資家の米ドル強気・円弱気姿勢を大幅に弱めたようだ。

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が152.20円、最安値が128.70円となり、高値の平均値は144.88円、安値の平均値は135.94円であった。高値の中央値は145.00円、安値の中央値は136.00円だった。前月調査から9~10円程度、円高・米ドル安方向へシフトしている。米国が利上げペース減速となれば10月21日に付けた32年ぶりの高値151.94円前後を更新することは難しいと見ているようだ。

年末時点のユーロ/米ドル相場の水準はどのくらいと予想しますか?よろしければ、その理由もお書きください

今回の特別質問として「これらも踏まえて年末時点のユーロ/米ドル相場の水準はどのくらいと予想しますか?よろしければ、その理由もお書きください。」とたずねたところ、調査期間中の水準である「1.02~1.04ドル程度」が26.8%で最も多かった。次いで「1.04~1.06ドル程度」が20.3%、さらに「1.00~1.02ドル程度」は16.3%、「1.06ドルを超える」は12.0%、「1.00ドルを下回る」は6.9%であった(「わからない」は17.7%)。どちらかと言えば、ややユーロ強気・ドル弱気の見方が多いようだ。

その理由を自由記述形式で尋ねたところ、「1.02~1.04ドル程度」の横ばい圏と答えた向きからは「それぞれ(FRBとECB)の金利水準の引き上げは同程度と考える」との回答があった。「1.04~1.06ドル程度」の小幅高とした向きからは「パリティ(1ユーロ=1ドル)割れで底入れした」との指摘があった他、「アメリカの(利上げ)に天井が見え始めた」との声や「アメリカ中間選挙や、大手アメリカIT企業のリストラなどで、ドルが弱くなると予想する」との声が挙がった。「1.06ドルを超える」大幅高を予想した向きからは「共にまだ利上げは続くが、ドル一強で買われすぎた巻き戻しが起こるため、相対的にユーロ高となりそう」との回答があった。

一方、1.02ドル以下を予想したユーロ弱気派からは「欧州の景気はアメリカより脆弱」「ウクライナ問題でユーロは弱い」などの声が出ていた。

この他にも「ユーロ/円相場の見通し」や「豪ドル/円相場の見通し」など調査しております。詳しい内容に関しましては、こちらでご覧いただけます。