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チェルシーがFA杯決勝へ!(vsマンチェスターユナイテッドレビュー)

FAカップ準決勝、サッカーの聖地ウェンブリーでチェルシーとマンチェスターUが激突した。

ブルーズの今シーズンの対マンチェスターUの成績は3戦3敗。特に開幕戦の0-4の大敗は覚えている人も少なくないのではないだろうか。
さらにこの3試合でチェルシーが挙げた得点はわずかに1点(カラバオ杯でのバチュアイのゴール)、失点は8。
リーグ戦ではわずかに勝ち点1差で上にいるが、直接対決では完全に後手を踏んでいる相手にどこまで戦えるか、試合が始まる。

両監督の采配にこの試合への見方の違いが
ランパード監督は3-4-3を採用。カンテは怪我で欠場、プリシッチはベンチだが、ほぼベストメンバーと言っていいだろう。
一方スールシャールはクリスタルパレス戦から5人を入れ替え、ポグバ、マルシャル、好調のグリーンウッドをベンチに置いた。CL出場権をめぐる熾烈なリーグ戦のため、主力を休ませたかったのだろう。(マンチェスターUはリーグ戦過去6試合スタメンが変わっていない。)
もちろんFAカップを軽視しているわけではないだろうし、来季のCL出場権を獲得するのは両者にとって最も大切なことだろう。しかし、両者の決勝への思いには差があったように思える。

10分の中断
立ち上がりからチェルシーは積極的に試合を進める。前線からジルー、マウント、ウィリアンが積極的にプレッシングをかけ、相手DF陣に余裕を作らせない。10分にはリースジェームズが強烈なシュートを放つなど、チェルシー優位の試合展開に。
マンチェスターUも2ヶ月連続で月間最優秀選手に選出されているブルーノフェルナンデスを中心に攻撃を組み立てるが、集中したチェルシーの守備陣の前にチャンスを作り出せない。
前半終了間際、マンチェスターUにアクシデント。40分にズマと、42分にマグワイアと頭をぶつけてしまったバイリーがピッチの外へ。医療スタッフが彼を外にタンカで連れていくまでに10分間ほど試合が中断する。
試合再開後、ついに均衡が破れる。10分という短くない中断だったが、ブルーズは集中していた。前半アディショナルタイム11分にウィリアンのパスから抜け出したアスピリクエタのクロスに、ジルーがうまくリンデロフの前に出て、左足で合わせチェルシーが先制。

あまりにも多すぎたミス
後半開始早々、チェルシーが追加点をあげることに成功。キックオフから40秒後、リースジェームズの激しいプレスを受けた左サイドバックのウィリアムズが横パスをミス。これを拾ったマウントがドリブルで駆け抜け、そのままシュート。シュートはそこまで威力があったわけではなかったが、デヘアがはじき切れずボールはゴールラインを超えた。
55分にスールシャールはたまらず、ポグバとグリーンウッドを投入。久しぶりのスタメンとなったフレッジとダニエルジェームズはインパクトを残すことができないまま交代となった。
ゲームの主導権を握りたいマンチェスターUだったが、パスがずれたり簡単にボールを失うなど、ミスで自分たちのプレーができない。
73分にはコーナーでそのまま残っていたリュディガーにマルコスアロンソが低いクロス。遅れたマグワイアはなんとか足を出したが、逆にオウンゴールとなってしまう。3-0となって試合は実質ゲームエンド。
カップ戦でここまでコンスタントに得点を決めていたイガロを79分に投入したりしたが、反撃はハドソンオドイの軽率な守備によるPKを決めたブルーノフェルナンデスの1点のみ。
安定した試合運びでチェルシーがライバル相手に今シーズン初勝利を飾った。

好調のマンチェスターUが19試合ぶりの黒星
ランパードはこの試合に向けてしっかりとプランを練っていたように思う。相手のDF、ボランチに積極的にプレスをかけ、攻撃時にはリースジェームズ、マルコスアロンソ、アスピリクエタが何度もオーバーラップを仕掛け、分厚い攻撃を仕掛けた。
セットプレーでは危ない場面を何度が作らせてしまったが、それはこの試合に限ったことではなく、今シーズンのチェルシーの課題だ。それでも試合をコントロールしていたと言える試合内容だった。
一方のマンチェスターUだが、試合に入り切れていない選手が多く、集中力で差がついてしまった。2失点目のデヘアのミスに批判が出ているが、2つのビッグセーブもあった。それ以外のフィールドプレーヤーの方が集中力が欠如しておりミスも多かったのでは、というのが私の感想である。

決勝はロンドンダービーに
8月1日に行われる決勝の相手はアーセナル。今シーズンの戦績は1勝1分け。リーグ戦では勝ち点差が10もついている相手だが、去年のEL決勝(4-1でチェルシーが優勝)で受けた屈辱を返すために全力で来るはずだ。マンチェスターCに勝利して決勝まで上がってきた同じロンドンのライバルとの決勝は必見だ。






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