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米国社債スプレッドについて

クレジットスプレッドとは、企業などが資金調達する際に、信用リスクのない国債などの金利に上乗せされる金利のことです。債券の発行体の信用力に応じて上乗せされる金利で、一般的に国債金利と比較されます。

米国の投資適格社債は、平時では100-150bps程度、米国のハイイールド社債では300-500bps程度で取引が行われている。
米国債の利回りが3%の場合は、投資適格社債は、4-4.5%、ハイイールド社債は6-7%の利回りとなる。

特徴として、市場にストレスがかかった場合は、スプレッドはワイドニングすることが多く、コロナショックの際には投資適格社債で300bps程度、ハイイールド社債は800bps近くまでスプレッドが上昇している。

投資適格社債スプレッド、ハイイールド社債スプレッド

他資産との相関では、株式とは概ね逆相関の関係となっており、株価が下落するとスプレッドは上昇(株価が上昇するとスプレッドは低下)する傾向にある。

S&P500と投資適格社債スプレッド

その他、スプレッドに影響ある事象としては、企業のデフォルト率、業績・財務状況の見通しとなる。

デフォルト率については、年初の記事ではあるものの、「投資不適格(ジャンク級)の中でも低い格付けを付与している企業のデフォルト率は昨年11月に5.3%を付けたが、今四半期に5.8%のピークに達し、24年末には4.1%に落ち着く見通しだとした。」とされており、今後は落ち着く見通し。

業績・財務については、足元では財務レバレッジ(Debt/EBITDA)が上昇してきている他、インタレストカバレッジレシオもが低下しており、企業のファンダメンタルは悪化してきている状況。
一方、EBITDAマージン、EBITDA成長率は引き続き改善している状況となっており、強弱入り混じる状況。


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