『ドラムのMIDIファイル読み込み』楽譜制作ソフト比較 8

ドラムのMIDIデータを各楽譜作成ソフトで読み込んだ状態を比較してみました。データはLogic Pro のDurummerトラックを使用して自動で生成されたものをMIDIトランスフォームで1ch→10chに変換して使用してます。(読み込み時にFinaleはドラムのchが指定(図1)ができ、Doricoはインスツルメントの指定(図2)ができますがSibeliusは10chにしておく必要がありそうです。)

図1 Finale MIDIファイルを開く際のダイアログ
図2 Dorico MIDIファイル読み込みの際のダイアログ

まずはFinaleです。読み込んだ状態では後ろに余計な空白小節ができていて全ての楽器が同じレイヤーになっています。(図3)
余分な空白小節消した後にレイヤ1をレイヤー2にコピーして
プラグイン>JW tools>声部の編集をひらきます。(図4)
レイヤー1(符尾上向き)からはKickを削除し、
レイヤー2(符尾下向き)からはKickを抽出すると
通常のドラムの楽譜が出来上がります。

図3 Finale

図4 Finale JW Tools プラグイン

次はSibeliusです。テンポ記号が表示されてますが元は110なのですが微妙に違う数字になってしまってます。(図5)
Cymbal,Hi-Hat,Tomがレイヤー1(上向きの符尾)、
Kick,Snareがレイヤー2(下向きの符尾)になってます。
これを修正するには一旦フィルターでレイヤー1と2を分け、
さらにレイヤー2のKickとSnareをフィルターの詳細設定で分離します。
Snareは音価を調整した上で音符入力>配置>リダクションでレイヤー1と組み合わせ、その後に下向き符尾のKickと組み合わせます。
3つのソフトの中では一番面倒な作業になります。

図5 Sibelius

最後はDoricoですがテンポは正常に表示されています。
Cymbal,Hi-Hatが上向き符尾、Kick,Snare,Tomが下向き符尾になってますが
Doricoでは「打楽器キットを編集」ダイアログ(図4)で符尾の向きを簡単に修正できます。

図6 Dorico

こちらで楽器ごとの符尾の上下、符頭、音高の変更のほかに
楽器の追加や削除もできますので、トラックごとに分かれた打楽器を組み合わせることも簡単にできます。

図7 Dorico「打楽器キット編集」

1 譜表の追加 
2 楽譜情報の設定 
3 連符
4 調号・臨時記号
5 音部記号
6 拍子記号
7  線幅の指定


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