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ネフローゼ症候群の原因、所見、症状、現代医学の治療、東洋医学の治療(漢方など)をまとめてみました。


ネフローゼ症候群とは?


原因の病気に関係なく大量のタンパク尿(3.5g/日以上)、低タンパク血症、コレステロール高値、浮腫みを起こす状態の総称をネフローゼ症候群と呼んでいます。

ネフローゼ症候群が起こる原因は?

腎臓疾患による一次性、膠原病や糖尿病などの全身性の疾患に付随して発症する二次性のネフローゼ症候群があります。

ネフローゼ症候群の所見、症状は?

ネフローゼ症候群では、浮腫みが主な特徴で、全身に浮腫みを起こす症例もあります。また全身倦怠感、食欲不振、尿が少なくなるなども起こります。

ネフローゼ症候群の診断方法は?


全身的な浮腫みの症状や、尿検査で大量のタンパク尿がわかると診断されます。血液検査ではタンパク質の値が低い、総コレステロールが高いことが特徴的である。腎生検で病理組織検査を行い確定診断を行う。


ネフローゼ症候群の一般的な治療法は?


基本的には入院で、保温に注意する。食事療法などでは浮腫みが多いときは塩分などを制限します。タンパク質は腎機能に応じて制限、また薬物療法としてはステロイド、免疫抑制剤、抗血小板薬、抗凝固薬、降圧薬、利尿薬などが使われる。

二次性のネフローゼの場合は、まず原因疾患を治療します。

ネフローゼ症候群の予後は?

軽症では治療で寛解する例もあるが、再発することもある。腎疾患によっては病状が進行することもある。

ネフローゼ症候群の東洋医学的な考えは?


ネフローゼの場合は、腎虚、痰湿であることが殆どだと言われています。五行説で考えると腎虚の場合は肝の病態悪化にも関連があり、双方にアプローチを考えます。

東洋所見としては、浮腫み、頭重、胖大舌、胸脇苦満などが見られることがある為、腎や三焦の流れなども含めて対策が必要になってくる。

東洋医学を取り入れるメリットは?

東洋医学の強みとしては慢性疾患を含めた現代医学では対処できにくい病気に対して、五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎/胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦のバランスを整える事によって、原因部分から病気の改善にアプローチできる事ではないでしょうか。 原因不明の症状にも、お客様に寄り添って一緒に改善できることも、東洋医学のメリットだと思います。

東洋医学で考えるネフローゼにアプローチできるポイント

①:体を温める
体内に水分が溜まりすぎて、冷えやすい状態になるため、体を温めることを考えるとともに、血流の改善にもアプローチを考える。

②:血流の改善
血液の流れを良くすることを考えます。血流がよくなれば良い栄養、酸素が腎臓に行き渡り、人間の体と同じように元気に出来ると考えられます。また腎血流量を確保できます。

③五臓六腑のバランスを整える
東洋医学では、今ある症状を取り除くだけでなく、その症状が出ている原因に対して、様々な問診から病証をたて、五臓六腑のバランスを整えることで症状の改善を考えます。

その他のネフローゼ症候群の治療法


漢方

漢方でも寒熱、虚実など患者の方の体質を見極め、適切に組み合わせること
で体の栄養状態を高めたり、血行を良くしたりすることで五臓六腑のバランスを整えることによって体全体を含め腎臓にアプローチも可能と言われています。

また漢方ではネフローゼ症候群に関連する文献等も出ているようです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/60/1/60_1_73/_pdf

食事療法

ネフローゼ症候群では腎機能に応じてタンパク質の摂りすぎや、リンの摂りすぎは腎臓に負担がかかるため、なるべく低タンパクやリンの少ない食事を心がける必要があります。

鍼灸治療

ネフローゼでは、保温が大切なため、体を温めることが必要です。鍼灸治療でも鍼で血行を良くすることや、お灸で体を温めたりすることでアプローチが可能とされています。、様々な不定愁訴にも役立つと言われています。

東洋医学的にネフローゼ症候群の治療を始める場合は?

東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。

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