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鳥山明さんが発症した急性硬膜下血腫とは?

『ドラゴンボール』や『Dr.スランプ』といった数々の人気作品を世に送り出した著名な漫画家、鳥山明氏が2024年3月1日に68歳で急性硬膜下血腫のため逝去されたことが判明しました。

心よりご冥福をお祈りします。

急性硬膜下血腫とは?

急性硬膜下血腫は、脳の表面と硬膜(脳を覆う最も外側の膜)の間に血液が溜まる状態です。これは通常、頭部外傷後に発生し、脳に対して非常に危険な状態であることが多いです。

血腫が形成されると、脳組織に圧力がかかり、脳の損傷や脳機能の障害を引き起こす可能性があります。そのため緊急の手術が必要な場合があります。


原因

急性硬膜下血腫の最も一般的な原因は、交通事故、落下事故、スポーツ事故などの直接的な頭部への衝撃です。高齢者では、比較的小さな外傷でも発生することがあります。

症状

症状は、血腫の大きさ、位置、および血腫が脳に与える圧力の程度によって異なります。一般的な症状には以下のものがあります:

  • 頭痛

  • 意識レベルの低下

  • 嘔吐

  • 一側性の弱さ(片麻痺)

  • 瞳孔の異常な拡大

  • 話すことの困難

  • 混乱

診断

急性硬膜下血腫は、通常、CTスキャンまたはMRIスキャンによって診断されます。これらの画像診断ツールは、血腫の位置と大きさを明確に示し、適切な治療計画の立案に不可欠です。

治療

治療は、血腫の大きさ、症状の重さ、および患者の全体的な健康状態に基づいて異なります。小さな血腫で、症状が少ない場合は、外科的介入なしで慎重な監視が選択されることがあります。しかし、大きな血腫や神経学的な障害が進行している場合には、外科的に血腫を除去することが必要になることが多いです。これは、脳への圧力を減少させ、脳損傷のリスクを軽減するために行われます。

急性硬膜下血腫は緊急を要する医療状態であり、迅速な医療介入が患者の回復と予後に大きく影響します。


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