マイファーストタピオカ「Grand Oasis」高田馬場

高田馬場駅から早稲田通りを西へ。地元民に人気のオオゼキというスーパーマーケットのはす向かい辺りに、とてもとてもあやしいタピオカスタンドがある。

Grand Oasis。タピオカドリンクとバインミーサンドイッチの激戦区、高田馬場でひときわ異彩を放っている不思議な店だ。今では若者のカルチャー文化の一部のようになったタピオカドリンクだが、この店をなんと形容したらよいのか。

コミュ障

三角地に立つ、古い、小さなプレハブ店舗。そのプレハブの早稲田通り側に、小さな、とても小さな小窓が開いていて、客はその小窓からタピオカドリンクを注文する。従業員は呼ばれればなにやらごそごそ小窓に姿を現すが、いつもは古びたカーテンで仕切られていて見えない店奥にいるらしい。タピオカドリンクを作るキッチン部分は全く見えない状態だ。なんだ、このぼっち感、そして引きこもり感。タピオカって、こういう世界観の飲み物でしたっけ?

そもそも私がタピオカドリンクをはじめて口にしたのは昨年、2019年の6月ごろ。それまであんな、ぶよぶよした豆のお化けのようなタピオカが入った飲み物をストローで飲むとはこれいかに?なんだそりゃ、という気持ちでいた。しかし、あまりのブームに無視することもできず、かといって、表参道や渋谷辺りのおしゃれなタピオカスタンドに行くのもおっくうだ。

そこでの高田馬場。

マイファーストタピオカはこの店のタピオカミルクティだった。何の気なしにホットミルクティを注文したのだが、こちらでは大振りなドリンクカップにシートで圧着して蓋をするタイプ。これにおなじみのタピオカ用の太いストローをぶすっと刺して提供してくれる。

薄暗い、陰気な店奥からそっと出されたタピオカミルクティ。これを一口飲むと…

うまい

こちらのタピオカ、ほどよい柔らかさと、口の中で楽しいもちもち感が両立してあって、非常に美味である、お店のうたい文句では、防腐剤不使用の生タピオカを使用しているとのこと。わらび餅のようなタピオカのおいしさについつい顔もほころぶが、生タピオカと乾燥(?)ものの違いなど素人には分かりようもない。が、お店なりのこだわりがあるのかもしれない。

これから暑い夏がやってくる。今夏はぜひ、タピオカソーダやアイスティのタピオカを愉しみたい。もともとお店のおしゃれハードルが低いので、店先に並ぶのもお気楽なのがかえってうれしい。

以来、街歩きの途中でタピオカドリンク店を見つけるたびに、一度は注文してみるように。

結論、こちらの店のお味は都内でもかなりのトップクラスに入ると思います。間違いない。コミュ障さえ何とかすれば、高田馬場を代表するお店になるのかもしれないのに。

いつの間にか肩入れしたくなるお店になってしまった。実は店の作戦か?


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