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PANAMAMANのお蔵出し~新宿・渋谷編

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都内の食べ歩きや買い物などについて、徒然なるままに書き留めています。
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#ビール

他人の芝は、青い「餃子荘ムロ」高田馬場

高田馬場駅戸山口出口から数分、大通りへ出る坂道の途中に餃子荘ムロはある。こちらの店は、池波正太郎のエッセイにも登場しており、ご存じの方も多いだろう。昔風の、薄皮餃子を出す老舗である。 古めかしい木戸はなぜか赤色のペンキで塗られており、ムロのレトロな看板とあわせていい雰囲気を醸し出している。 餃子は注文してから作り出すので、ある程度時間がかかる。そのため、注文するときに気持ち多めに頼んでおく。その時に難儀することが、なんの種類の餃子を頼むか、である。 ふつう、にんにく、チ

しゃきしゃき青菜炒めの誘い「ジーテン」代々木上原

代々木上原の超有名店、「ジーテン」。オーナーの名前を中国読みしたということだが、さりげないお店にさりげなくおしゃれでアンテナの高い人々が集う(代々木上原だけに)。ゆえに、めったなことでは予約が取れない、という事態に相成る。予約電話の段階で見えないハードルを感じる店だ。 そんなこともあってか、ジーテンにお邪魔するときにはなんだか緊張する。人気店と知られているが、店内があまり広くなく、おしゃれな人々に気後れする面もある。そんな思いまでして何故代々木上原まで出かけるのか…うまい中

おとなの渋谷探索「麗郷」 台湾料理

台湾料理に目がない。 にんにくと塩味のきりりと利いた味付けが好きだ。そして、麗郷は渋谷駅から出て、道玄坂小路という細い坂道の途中にある、老舗台湾料理店だ。どうやら渋谷の凄まじい再開発も、ここまでは及ばなかったらしい。雑多な、猥雑なむかしの渋谷の雰囲気が今も残っている。 カウンター付近には腸詰が吊り下げられており、注文すると、腸詰をスライスしたものに白髪ねぎを添えてささっと出してくれる。ビールに合う。 店の看板メニューといえば、やっぱりしじみの炒め物。しじみを炒めて食べる

覆水盆に返らず「アサヒスーパードライ」 新宿店

ビールというのは、どこで飲んでもそんなに変わるものでない。アサヒスーパードライをアサヒスーパードライの店で飲んだからと言って、特別に美味いというわけでない。異論はあるだろうが、こちらだって、一体どれだけ麦酒をあおってきたと思っているんだと言いたい。ドライの店とほかの店で同じ商品の味に差があったらその方が問題だ。 ところで、アサヒスーパードライの店は、一応チェーン店だと思うのだが、あちこちで料理の味付けがかなり違うように感じている。これは、ライバルであるはずのキリンシティとは

やっぱりビールが好き「ベルク」新宿

ベルクについては書籍も販売されておりご存知の方も多いはずだ。新宿駅東口の地下街、改札からすぐそばの少し奥まった部分に店がある。 こちらではビールを飲むために多くの人がレジに並ぶ。先にお金を払ってビールや食べ物を受け取るスタイルだ。ビール以外を頼む人もいるがおそらく少数派。ナマとおつまみにホットドック(日本ではホットドックはおつまみです)、また、レバーパテやハムなどがセットになったベルクセットなどを注文する。 店員の多くが役者志望やクリエイター志望のように見受けられる。店内

じっと手をみる「森本」渋谷

渋谷駅のマークシティの辺りはあまり治安が良くないなんて言われている。歓楽街も鬱蒼としていて、一人歩きには向かない雰囲気が漂う。 しかしながらこの近隣には名店と呼ばれる飲食店が沢山ある。森本もその一つだ。焼き鳥とうなぎの串焼きが有名な昔ながらの東京の居酒屋だ。 まあ、うなぎがこれほど手に入らなくなるとは誰も考え付きやしなかったわけです。うなぎの高騰にも関わらず、こちらでは焼き鳥の串にうねうね曲がったうなぎがこんがり焼かれて提供される。老舗の心意気です。でも数年したらこんなも