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『まえに進みつづける、クリエイターの皆さんに憧れて』


さて、今回のイラスト……


ーー〈星街すいせい〉は、
アイドルバーチャルyoutuberである。


2018年3月22日。

突如、YouTubeにすいせいのごとく現れた彼女は、武道館でライブするのが目標であると、視聴者に夢を伝える動画を落とした。

で、6年経って2024年の今。
『マジでこいつならやる』
…みたいな空気が、ファンのみならず、私みたいな関わりのない人間にまで、空気感として伝わってきてる。


星街すいせいは、アイドルバーチャルyoutuberである。


ただのアイドルじゃない。アイドル『Vtuber』だ。

あえて、みずから創り出したバーチャル体を
『受肉』することを選んだ…

イラストレーターであり、ゲーマーであり、シナリオライターであり、動画編集者であり、シンガーソングライターである。

そんな超一級の『クリエイター』が…ずーっと、武道館でライブをやることを達成目標として歌っている。


私は、痺れるほどかっこいいと思った。



おわり。



…いや、いや。

まだ話は終わってないぜ。落ち着け。

まあまあまぁ!
ながい与太話に付き合ってくれ。
まだまだ導入なんですから。

今回は、めざましテレビでも取り上げられた彼女のヒット曲、『ビビデバ』について。

でもって、わたしが個人的に読んだ、本と著者のご紹介も、交えてお話していこうと思います。

というわけで、はい目次どーん!

アイドルvtuber
星街すいせいちゃんを知った経緯

 2024年5月20日。

わたしはベッドの中で、youtubeの海を何の気なしにサーフィンしていた。

で、突如舞い込んできたショート動画のJPOPに跳ねおきた。

感覚でわかった。「これが今キてる曲かー」


歌詞はよく分からなかったけれど、曲のキャッチーさ。
なにより、見ていたショート動画の内容は、vtuberがその曲を違和感なくハモるというもの。たぶんバズった曲だろう。

考えるより、検索する手の方が早かった。それがこれ

曲名は『ビビデバ』

抜け感のある、いいタイトルだと思った。

歌っている子は”星街すいせい”ちゃん。
vtuberらしい。

うたが上手いvtuberは、宝鐘マリンさん(おそらく年上のため、『さん』付けで呼ばせて頂きます)くらいしか聞いたことなかった。
そもそも界隈にぜんっぜん詳しくない。

こんな子もいるのかー(へー)

再生回数は…3700万。おー嬉し!(自分のカンも捨てたもんじゃない)

投稿日時は……ふた月前!?!??

Vtuberの曲が(失礼極まりないけれどホントにそう思った)、2ヶ月足らずで4000万近く。

これはすごい。
なんだか時代に巻き込まれている感覚になった。

きっと自分みたいな子たちが検索して、こんな再生回数になったに違いない。
ますます嬉しくなって調べてみた。


なんか聴いたことあるなって思ったのは、間違いじゃなかったらしい。[令和版うる星やつら]の一期オープニングっぽさだ。

作詞作曲はツミキさん。上記の曲
『トウキョウ・シャンディ・ランデブ』
『フォニイ』も手掛けている。

聴いたことあったのに今のいままで調べてなかった。

私はハマった曲があったとき、そればーっかり聴き続けるタイプの人種だ。

だから、今回も例にもれず、夜中に検索してから朝の4時くらいまで、ずっとたれ流しでpvのビビデバを聴いていた。

 『ビビデバ』をしばらく聴いてみて


ホントにすごいなぁと思った。
まず歌詞がいい。

キャッチーなサウンドのAメロが終わったら、Bメロはファンタジックで文学的な歌詞を聴かせる歌にきり替わる。

サビは、ファンタジーと現代の融合。
そう思ったのは歌詞だけじゃなく、対比するJPOPサウンドもそうだけれど、それを引き立たせるMV(ミュージックビデオ)の功績だ。

撮影(劇中劇)なのだろう。お姫様役の星街すいせい(シンデレラモチーフ)が、王子様とヒップホップ&クラシックを踊る。

現代をファンタジー脚色した歌詞なのか、ファンタジーに現代感を持ち込んだ歌詞なのか、考えた時点でわたしは術中にハマっているのだろう。
馬車ってdrivingするんだっけ…?(ツミキさんはすごいなぁ)

上にも書いたとおり、JPOPサウンドもキャッチーだ。

サビが耳に入った瞬間、流行っていることを推量できるくらいのキャッチーさがある(主観じゃねーかって突っ込まないでえ)

2番はラップ調だけど、なにせツミキさんが音に乗せるために作ったラップだ。
かんぜんに唯一無二の『JPOP』に仕上がっている。てか言葉でどーこーいうより、聴いたほーが早い(すごいなぁpart2)

何より、こんなにお洒落に「ビビデバビデブー」をうたう歌を、わたしは今まで聴いたことがなかった。 

このパートを聴くと、タイトルがスッと自分の腑に落ちる。

この曲はたしかに『ビビデバ』だ。むしろいっぱい聴けば聴くほど、これ以外のタイトルじゃ逆にしっくり来ないまである。

スイちゃん(ナゾに愛称呼び)の歌唱力は言うまでもない。っていうか歌唱力が無ければ、ツミキさんが楽曲提供するわけもなし。

にしても歌うめー…ファンになりそう…

それはさておき。私はこの動画を観て、さらに一月前に読んだ、ある本の内容も思い出した。それがつぎ

さいきん読んだ名著
『クリエイティブジャンプ』のおはなしも

 名著である。いや、すごすぎわろた。

 私は、いまだにミステリ&冒険小説作家の小栗虫太郎が、日本でも最高位のクリエイターだとガチ目に思っているのだけれど、この著者はそれに勝るとも劣らないクリエイターだと思った。

 まあ、小栗さんの話はまた他の機会にするとして、いまの話題はこの著者。株式会社水星代表
    ホテルプロデューサー 龍崎翔子
さん。

このひとも怪物である。まじで。

いや、いい意味でね?

なにせこのお方…東大に行きながら経営し、小さなペンションを成功させたかと思ったら、その事業を拡大して、京都のはずれやら、大阪の工業地帯やらに建てたホテルを度肝ぬく根気と発想力で成功させてきたのだ。

しかも、この本出したの二か月前とかで、現在28歳である…ん?28歳? 

……私 と 同 い 年 じゃ ね え か

そういえば、わたしも高校卒業してすぐにホテル業界にはいったんだ(白目)

5年は居たけれど、色んなことがあったなぁ…

チェックインでの客室案内が回らなくなり、お客様からの視線の痛さゆえ、先輩とカウンター下に隠れるようにしてしゃがみこんでいた。

あのとき、龍崎さんは東大に行きながらペンションを経営していたのか……

宴会場で飲まされすぎて、げろ吐きそうになりながら帰ってきたフロントで、深夜ふらっふらになりながらチェックアウト伝票の作成をしていた。

あのとき、龍崎さんは『HOTEL SHE, KYOTO』の事業計画を立てていたのか……

い、いや、やめよう。けっこう楽しかったんだから。

今はもう、ホテル業界にはいないけれど、高卒からの五年間は、途方もなく輝いていたと胸をはって言える。その思い出がなければ、ここでこんなことも書けなかったわけだから。

やばい。話が脱線しすぎてブラジルくらいまで行ってしまった。時をもどそう。

 実用的な問題解決のメソッドは
 かずかずの経験に裏打ちされたもの

まあ、彼女がいかに非凡な存在なのかは伝えられたと思う。

だけれど、成功の裏には、やっぱりとんでもない苦労があるわけですよ。

その苦労を乗り越えるだけの思考や、信念に向かってつき進むことを諦めない精神力は、やっぱりすごいなーって思いました。

ここまで見てお気づきかと存じます。
私には書評かけません。これじゃ単なる感想文です。

ためになる論評は、専門のすごいクリエイターさんたちに任せます。なにせこれほどの名著です。いろんな名だたる方々が煎じてくれていますし、私みたいな駆け出しが煎じても、さすがに味しません。

なので、こっからが本題です。

名曲『ビビデバ』に感じたクリエイティビティ


すいちゃん最初期のラフ案。かんぜんに別人


ビビデバのPVにどんな凄さを感じたのか。

『クリエイティブジャンプ』のほんの一部の引用から(ほんとに死ぬほど一部だし、なんならこれネタバレにもならないレベルなので、著作権侵害ではありませんようにぃ)ちょっと考えていきたいと思います。

良いアイデアは掛け合わせで出来ている

龍崎翔子 著 『クリエイティブジャンプ』より一部抜粋


え、当たり前じゃね?引用するにしてもここ?って思ったでしょ。

たしかに…記事を書くとき。小説や漫画を書くとき。イラストを描くとき。
ありとあらゆる作品のアイデアに、掛け合わせが見受けられます。

ヤンキー漫画でタイムスリップしたり、異世界にパチンコがあったりします。

そうです。創作においては当たりまえだと思います。ですがこれは論評ではなくあくまでわたしの感想です。


これが、一番みじかな創作の起点だと思うのです。

なんか物たりないよなーって感じた時、私たちは、なんか組み合わせたいと本能的に感じます。

無から有を生み出すようなことはどんな天才にもできません。
ふいに思いついたように見えても、絶え間なく過去をさぐり出しながら、脳内でイメージを繰り返しているのです。

私たちじしんが、人間なんて大したことない生きものだってみんな気付いています。

そして、一番わかりやすく、価値を示すことが容易な創作の方法は、既存のものと、異質なものとのかけ合わせなのです。


確固たる想いが、かけ合わせを呼び起こすのだと確信しています。


面白い話を見せたい。
聴いた事の無い歌を創って歌わせたい。
あるいは曲を聴かせたい。
はたまた、誰も手の届かないほどの技術を魅せつけたい。

この原動力がなければ、何かを掛け合わせようとすら思いません。

だから本を読んで私はなんだか嬉しくなったんです。


あぁ、やっぱクリエイターはこれ思うんだろなーってところが、いっぱいあって。

ま、上記の引用文は『クリエイティブジャンプ』のほんの一端にも触れていません。


彼女じしんの論理的思考からなる、ちょー高解像度の図解。
苦境を打破してきた経験からなる、さまざまな問題解決法。


それらを龍崎さんの紡いできた人生|《ストーリー》といっしょに追体験できる名著なのです。


こちらはホテルプロデューサーの著書ですが、アイデアを生み出すことを迫られるあまねく場面、業界に応用することもできるでしょう。
ほら、現にわたしも。この記事で。

アオリ構図が難しすぎて死ぬかと思った…

でもってその生み出されるアイデアを埋もれさせないためのメソッドすら書かれている。書き記している。

だから、やっぱりこの著者もすごいクリエイターなのです。


先にも書きましたが、私は『ビビデバ』のPVを観て、この本を思い出しました。

それは、作品を通して驚きや楽しみ…培ってきたぜーんぶ出し切って感動を提供しようという想い双方に感じたからです。

それが、『ビビデバ』に散見される、次の工夫やらなにやらです。

 ①新JPOPサウンド✖︎ファンタジー
 を拡張現実MVで。

 はい。これも掛け合わせです。

 作詞作曲を手がけたツミキさんの歌は、常人には歌うことすら敵わせない。
 すごいのは、その歌の魅力をげんかいまで引っぱり上げる歌手の表現力。

 でもってその歌と、もののみごとにマッチする拡張現実(バーチャルリアリティっていうのかな?)MV。

 作ったのは『擬態するメタ』

アニメーションと実写を融合させた、いわゆる攻めたMVをいっぱい作ってきたユニットです。

 挑戦的とか実験的って言うと、なんだか意識高い系感あるけれど、そんなことない。

VtuberのMVとして、これ以上ないってくらいに完成されたものだったと、個人的には思うなぁ。

 ②バズらせるんじゃなく、バズってもらうためのダンス


 あとね、ダンスもいい。すごい。
 1920年代に一世を風靡した『チャールストンダンス』
 これ何がすごいかって、難しくないけど真似たくなるのがすごい。
 少なくとも、若い子たちはそう思うからこそ、tiktokやらインスタやらでバズってるんだろうねー

 世間にバズらせる……いや、若い世代に『バズってもらう』。

その為に、あえて『ダンスミュージック』を力のある〈星街すいせい〉に提供して歌わせたんじゃないか…

そう勘ぐるほど、うまい具合にことが運んでいる。※5月30日時点でYouTube再生回数、4100万再生突破。


 まあ、他にもMVの構成力が凄まじいとか、細部のアニメーションの細かさだとか…

MVに関わっているクリエイターさん各々の凄さを細かく語ったら、もう10万字どころじゃ利かなそうだから、これくらいで許して上げましょうかね(勘弁じでぐれ゛ぇ)


『総括』
ここまで書いといてなんだけれど、ここに取り上げた彼女たちのファンという訳ではないんです…ただ

とてつもなく、原動力になりました。

今回の投稿ですが、まさか色をつけてイラストを上げることになるとは思いませんでしたし、まさか5000字超えるとは…

ですが、頑張っている同世代の方たちを自分のできる精一杯の力をこめて、応援したいと思ったのが、今回の記事なのです。 

えぇ、えぇ。
拙いことなど重々承知です。ですが、それでもやりたいと思いました。


私じしん、大好きな創作物と、自身の10年接客業に関わってきたこととは、切り離して考えていました。

ですが、違ったみたいです。

人のために…とは違うかもしれませんが、お二方を取り上げるのに、生半可なものは出せない。出してる顔に泥を塗るわけにはいかない。


こんな気持ちに(かってに)させてくれた方たちに、感謝の意をしめす。
その方法が、違うだけなのだと、思い知りました。

改めて、星街すいせいさん。龍崎翔子さんに感謝を。

そして、このnoteで関わらせていただく、すべてのクリエイターの方々にも感謝を。

…ってか感謝は記事で示した方がいいですね!
もっとクオリティの高い言葉と絵をかくようにします。

次はそうですね…

わたしがずっと憧れているクリエイター
『小栗虫太郎』氏のことをかくことにします。

とりあえず『ソワレ』流しながらクリエイティブジャンプもっかい見て寝るか(やっぱファンかも知れんね)



またね!

全身絵。つーかこれが限界((˙ཫ˙))

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