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ロボアド4社6ヶ月運用結果比較(3)

前回の2020年10月末時点で各社とも大きく運用成績が悪化しました。THEOとON COMPASSはマイナスになりました。今回はその後の2020年11月末、12月末、2021年1月末の状況をレポートして6ヶ月運用した結果を振り返ります。

2020年11月末時点

日経平均終値 26,433.62円
ダウ平均終値 29,638.64ドル
1ドル=104.27円
アメリカ大統領選挙が積極財政派のバイデン候補の当選が確定し、10%以上上昇しました。日経平均株価も同じく11%以上の急騰、コロナ前の最高値を大きく上回る水準となりました。為替はほぼ同じ水準でした。ポートフォリオの株式比率によってパフォーマンスが大きく分かれる月となりそうです。

ウェルスナビ 269,028円(+19,028円/+7.61%)
THEO              264,226円(+14,226円/+5.69%)
楽ラップ         266,366円(+16,366円/+6.14%)
ON COMPASS 264,000円(+14,000円/+5.60%)

結果はポートフォリオの株式比率がそのままパフォーマンスの差に現れた感じとなりました。株式比率はウェルスナビが約60%、THEOが約50%、楽ラップが約53%、ON COMPASSが約45%でした。

2020年12月末時点

日経平均終値 27,444.17円
ダウ平均終値 30,606.48ドル
1ドル=103.24円
11月の状況が引き続き、日経平均株価はバブル後最高値の更新を続け+3.68%、ダウ平均株価は+3.16で%3万ドルを超えました。12月はやや過熱感もあり、警戒されつつも日々値が上がるという少し不思議な時期でした。

ウェルスナビ 285,318円(+25,318円/+9.74%)
THEO              276,371円(+16,371円/+6.30%)
楽ラップ         281,592円(+21,592円/+8.30%)
ON COMPASS 277,000円(+17,000円/+6.54%)

実験を始めて6ヶ月が経過しました。運用成績は以下の通りとなりました。

1位 ウェルスナビ(+9.74%)

前評判の良かったウェルスナビでした。運用開始直後の時期以外は運用益が大きく減る時期があったものの常にプラスをキープし、11月以降は順調に伸ばしてきています。Webサイトやスマホアプリも使いやすく、運用成績も良いので個人的にも今のところイチオシです。

2位 楽ラップ(+8.30%)

2位は楽ラップでした。こちらは正直予想外の健闘でした。楽天証券の口座が必要なのであまり利用している人の話が聞こえてこなかったので少々不安がありましたが半年で+8.3%の運用成績は立派なものです。10月末の厳しい時期にもかろうじてプラスをキープしたところはお見事でした。

3位 ON COMPASS(+6.54%)

正直、ここには期待していませんでした。なによりWebサイトが貧弱すぎて評価額の推移など他社では当たり前に得られる情報を得ることが出来ません。また口座に入金しても運用が開始されるのは翌月10日からと決まっていて最大1ヶ月待たされることになります。運用成績もあまり良くない時期が多かったのですが6ヶ月目に3位に滑り込んだというかTHEOが勝手に4位に落ちたというか・・・少なくともあまり他人に勧めようとは思えませんでした。

4位 THEO(+6.30%)

最下位はまさかのTHEOでした。Webサイトは良く出来ており、スマホ版のアプリも必要な情報がすぐに出せて便利でした。提携している銀行や証券会社、その他サービスが結構あり入口のハードルは低そうに見えます。口座開設から入金、運用開始までスピード感があり、スムーズで「運用成績以外は」ウェルスナビと同等レベルと感じました。運用成績が重要なんですけどね・・・
口座開設時のアンケートの結果からリスク設定を任意に設定できなかったところあたりからやや不安がありました。運用成績がリスクを取らないためにこうなっているということなのであればある程度納得いきますが10月末の一番厳しい時期に4社中最大のマイナスになるなど、低リスク運用している割にマイナスになるときはしっかりマイナスになっているというのが謎です。このあたりが持っているAIの差なのかもしれませんね。見た目はウェルスナビくらいの会社に見えたのですが運用成績は大きく差が出てしまいました。

おまけ 2021年1月末時点

記事を書いている間に2月になってしまい、7ヶ月目の1月末の状況も記載出来る時期になってしまいましたのでおまけで書いておきます。
日経平均終値 27,663.39円
ダウ平均終値 29,982.62ドル
1ドル=104.68円
1月は株価は20日頃までは上昇を続けていたのですがその後下落し、日経平均株価は微減、ダウ平均株価は-2.08%の下落でした。為替はやや円安にふれました。

ウェルスナビ 297,884円(+27,884円/+10.33%)
THEO              292,101円(+22,101円/+8.19%)
楽ラップ         294,185円(+24,185円/+8.96%)
ON COMPASS 288,730円(+18,730円/+6.94%)

ダウ平均株価はマイナスでしたが為替が円安になったためか各社とも運用益を伸ばしてきました。特にTHEOが大きく伸ばしてきました。先月の失望感が幾分和らいだ感じです。それでも上位2社には及ばずという感じでこれから先もこの順位で固定しそうな雰囲気です。

今後の予定

当初は6ヶ月で比較を終わろうと考えていたのですが知人から最低1年はやらないと評価にならないのでは?という指摘があり、2021年の6月末までは続けてみることにしました。6月末の成績で下位2社の資金を引き揚げ、上位2社に均等に再投入してもう1年運用してみようと思っています。当面、毎月運用状況の記事を追加していく予定です。

まとめ

6ヶ月の結果はウェルスナビがトップという結果になりました。内容的にも他3社を突き放しており、多少の手数料の差は埋まりそうな感じです。
この6ヶ月間、基本的には株価が上昇傾向だったため長期で下落傾向となったときに運用成績の順位がどうなるか、という点は気になりますが超長期で見た場合は株価は基本的に上昇しており、その他債券などにも自動的にバランスを取って投資を行うことから長期的な資産形成のひとつの方法としてはロボアドは有りなのではないかと感じました。個人的にどこか1社をお勧めするのであればやはりウェルスナビを挙げることになると思います。
ただ、預け資産に対して年率で1.1%(ウェルスナビの場合)の手数料をどう考えるかは普段から投資に対しての考え方によって意見が分かれると思います。ロボアドは「投資のことはよく分からない、考える時間も取りたくない」という層に向けてのサービスだと思います。考える時間の料金が1.1%ということになります。普段から投資の知識習得を行っていたり、考える時間を取っている層であれば手数料が割高に見えるかもしれません。

以上で3回にわたって記事にした「ロボアド4社6ヶ月運用結果比較」は終わりです。
次回は「2021年2月ロボアド4社運用結果比較」と題して3月初旬に記事を書こうと思います。それではまた!