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難病になって学んだこと

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2016年突然腎臓の難病を発症しました。9回にわたる入退院をくり返す中で学ぶことがありました。
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「難病になって何を学んだんですか....?」(8)最終回

(写真は2017年9月に撮影した伊江島で見たきれいな夕焼け) シリーズを何回続けるか決めずに書き始めた 「難病になって何を学んだんですか?」 今回8回目で一旦終了することにしました。 病気になって何もできなくなり、 四六時中、頭はボ〜ッとしているとはいえ 考える時間が随分あり、学び直しなどをしました。 ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健(たかざわたけし)です。 難病を発症して何を学んだかと尋ねられることが少なくありません。 これを読んでくださっているあなたの成長

「難病になって何を学んだんですか....?」(7)

(写真は2016年10月に扁桃腺摘出手術を終えて病室に戻った私) 「紫斑病性腎炎」という難病を患い、入退院をくり返しながら、様々なことを考えたり、学び直したりの日々を送っていました。その中からいくつかをシリーズで紹介させて頂こうと考えて、一週間が経ちました。 こんな大変な目に遭ったのだとか、大変でしたねとか、同情を誘うためでも自分自身のカタルシスのために書こうと思ったのでもありません。 ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健(たかざわたけし)です。 難病を発症して何

「難病になって何を学んだんですか....?」(6)

(写真は2016年8月に転院した病院の窓から見える東京) 「難病になって何を学んだんですか?」 こう聞かれることが、少なくありません。子供の時から元気で、風邪こそひいたことはありましたが、大きな病気も怪我もしたことがない私が、突然難病を発症したからでしょうか。きっと何か特別なことを学んだに違いない。そう思われているのかもしれません。 現在は寛解に至り、この話をわざわざしなければ難病を患ったことなど誰も気付かないと思います。 「紫斑病性腎炎」という腎臓の病気なので初期の

「難病になって何を学んだんですか....?」(5)

(写真は2016年8月ころの減塩食) 2016年7月に「紫斑病性腎炎」という腎臓病の難病を発症して、何を学んで来たかについて書いています。続けて読んでくださっているあなたも、初めてこの記事をご覧になった方にも、まず知って頂きたいことがあります。 それは、2021年10月現在、「寛解」に至っているということです。この病気によってダメージを受けた腎臓は元の状態に戻らないので「完治」とは言うことができないのですが、腎炎は治まったわけです。どうぞご安心ください。 ハイパフォーマ

「難病になって何を学んだんですか....?」(4)

(写真は2016年8月第1回目入院の最終日の病院食) 初めての入院生活も1ヶ月 突然「紫斑病性腎炎」という腎臓病の難病を発症して入院。急速進行性の炎症を止めるため、ステロイド剤を投与していました。初めての入院生活にも徐々に慣れてきていました。 入院したばかりの頃は、「ガッシリした体格ですね。格闘技か何かしていたのですか?」と看護師さんに尋ねられることもあった身体は、1ヶ月の間に痩せ細り、30kg近く体重も軽くなっていました。 激痛をもたらしていた「紫斑病」自体は治まり、

「難病になって何を学んだんですか....?」(3)

(写真は2016年8月最初の入院を終え、退院直後に自宅で食べた食事) 初めての入院生活 2016年7月「紫斑病性腎炎」という難病を発症して入院しました。 ここまでの経緯を知りたい方は、ご面倒をおかけしますが、シリーズの(1)とシリーズ(2)をご覧下さい。 紫斑病自体が収まっておらず、点滴に含まれている痛み止めが、切れると身体の節々が痛み、おとなしくベッドに寝ていることができなかった上に、閉所恐怖症気味の私はじっとベッドに横たわっていることができませんでした。 ハイパ

「難病になって何を学んだんですか....?」(2)

(写真は難病を発症した2016年7月に訪れたオクスフォード大学マートンカレッジ) 「紫斑病性腎炎」 これが2016年イギリス出張中に発症した難病の病名です。2015年施行による難病指定(指定難病224)となっています。もう2年先に発症していたら、難病としては指定を受けることがなかったのかもしれません。 基本的に難病に指定される病気は、原因が特定できず、明確な治療法がなく、患者が少ない上に、長期療養をしなければならない、というような条件があります。 どのようにして発症し

「難病になって何を学んだんですか....?」(1)

(写真は2016年7月13日人生初めて入院した日の病院食) 研修旅行の企画準備のためイギリスへ 2016年6月29日に日本を発ち、ウィーン経由でロンドンへ向かいました。リーダーシップ研修旅行の準備をするためでした。 それまで米国への研修旅行を企画していたのですが、米国は「スクラップ&ビルド」の考え方があり、時代が変わればこれまでのものを完全に壊して新たなものを作るか、さもなくば、そこを出て新たな地でゼロから新たに始めるという世界観があります。 日本の様に歴史がある国の