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2020年の振り返り

どうも、つかてつおです。
毎年恒例、誰に頼まれたわけでもなく、自分のためにメモとして今年を振り返るのコーナーです。
今年は全ての人が軒並み大変だったと思います。
私も大変ではありましたが、色々と他人の価値観が浮き彫りになって、自分の考えをまとめることができたり、自分でやりたかった公演を実施できたり、引っ越せたり、アルバイトをそこまでしなくても生きていけるようになったり、と悪いことよりむしろ良いことの方が多かった気がします。
例年より日々の密度が濃かったです。特に今月は充実していました。この調子で進んでいきたいです。

今年の出演は全部で3本でした。

●つかてつお×小川夏鈴 企画 
今生酔いどれ喫茶
『売春捜査官』
作:つかこうへい 演出:松森モヘー 
会場:下北沢シアター711

●2223project produce 劇団晴天第11回公演 
劇団晴天の「曇天短編集」vol.2 "晴れたよって言われても" 
脚本・演出:大石晟雄 
会場: 花まる学習会王子小劇場

●なぞけいこのえーに
『SUCK OF LIFE』
作・演出:保坂萌
(映像演劇 下記のサイトで2021年1月末まで見れる予定です)

出演以外でも、演出助手やったり、他にも配信関係で特殊なスタッフ仕事もしてました。
あと、某有名俳優にダメ出しするという謎の仕事もありました。
これらの芸能に関わるスタッフ業もちょこちょこ仕事としていただき、あとチラシのデザインやら映像編集の仕事を振ってもらって、生きながらえておりました。
正直、普段は全然スタッフとかやりたくないんですけど、今年声掛けていただいた仕事は全部特殊でなおかつ楽しそうだったので、やりました。
やっぱり「楽しそうかどうか」って自分の中でものすごく大切なんですよね。
これはコロナ禍で見つけた、シンプルだけど一番明確な自分の考えです。
あ、あと自粛期間中はテイコク!っていう小劇場界隈の人たちでわいわいゲームする配信番組をやってました。


みんなが配信演劇に躍起になっていた時になぜかバラエティ番組をずっとつくっていました。
これももちろん楽しそうだったからです。
ざっと今年はこんな感じで動いていました。

【出演した3本について】


・「売春捜査官」
自分の今年を一言で表すなら、多分「つかこうへい」です。今年がつかこうへい氏が亡くなってから10年という年で、色々な団体がつかこうへい作品を上演していたように思います。例に漏れず自分も公演を企画しました。
企画発起の詳細はこちらのnoteを見ていただければと思います。

並々ならぬ思いで挑んだ公演でした。
1月末から準備し始め、事前に読み合わせのワークショップも何度か開き、着実に準備を進めることができました。
初めての主催公演が、初めて経験するコロナ禍での公演で、かなり大変でしたが、色々な人のご協力や、またご来場いただいたお客様の感染対策へのご協力、そしていろんな方が応援してくれたことで、大成功しました。作品へのご感想は賛否両論で非常に健全でしたし、興行としては望ましい形で終了することができました。
やりたいことをやりたい形で、7割くらい出来たかなと。
健全な創作環境を整えることはうまくいったんじゃないかと思っています。
モヘーさんの演出も相まって、非常に体力的に削られる作品になりましたが、キャスティングもハマっており、非常に楽しかったです。
また精度上げて、今生酔いどれ喫茶公演はやりたい気持ちがあります。
今回出てくれた岸本さん、山脇くん、奥泉ともまた共演したいです。

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(撮影:保坂萌)


・「曇天短編集」
劇団晴天主宰の晟雄くんに連絡をもらい、出ることになりました。
連絡をもらった時は「劇場の換気扇が回っている間に一人芝居をしてくれる人を探してて…」みたいなことを言われた気がします。
何だか分からんけど、「楽しそうだから」と思い、出ることにしました。
実際楽しかったのですが、一人芝居を計12ステージ上演し、最後の方はずっと一人で喋ってることで気が狂うかと思いました。ある意味、孤独と向き合った公演でした。
あまり界隈で出会わない同い年の人が多かったので、貴重な縁だなぁと思っています。
同世代の劇団を客演という立場で見れたというのも非常に貴重で、組織のあり方について色々と考えました、良い意味で。

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(撮影:保坂萌)


・「SUCK OF LIFE」
保坂萌さんとやっている「なぞけいこ」という団体で、「5日で演劇つくろうぜ、映像の」という話になりました。
保坂さんも私もフットワークが軽いというか勢いで動きがちなので、「じゃあやろう」となると、即実行します。12月の頭に思いつき、クリスマスイブに公開しました。結構な狂いっぷりです。
キャストの皆さんはよく出演を了承してくださったなぁと思います。本当にありがとうございます。
なんというか、やろうと思えばここまでのことは出来るんだなぁと実感したとともに、自分の能力についても考える機会になりました。
あ、「ここまでのこと」なんて書きましたが、作家の保坂さんは5日の稽古で本を書くので死んでました。まじですごいです。

映像の編集もしたんですが、良い感じに出来た気がします。
編集も楽しいことの一つだったりします。

えーに本チラシ_アートボード 1



今年の3本の出演を通して、やっぱりもっとちゃんと演技を学ぶ機会をつくった方が良さそうだなあと思ってます。〜テクニックとか学ぼうかなとか思うんですが、頭でっかちになるのだけはゴメンなので、二の足を踏んでいます。
あとは自分がハッキリとやりたい作品をやったので、好きなことと求められることの違いとかものすごく考えてしまいました。


【コロナ禍で思った演劇についてのこと】

元々演劇の記録映像というのを見るのが嫌いで、自粛期間で配信演劇が流行った頃は、ほとんど何も見ずにテイコク!でバラエティつくってました。なぜ嫌いなのかという理由は「劇場内で反響した台詞の音が平面的に聞こえるから」です。今年最も強く感じたことなのですが、演劇を見る時、私は視覚より聴覚を使っているかもしれません。
結構1曲2時間の音楽を聴いてるような感覚かもしれません。
別に音楽に詳しくはないんですけど、作品的に正しい音は必ず存在するんだろうなと思います。
思えば好きな演出家は大抵耳か音楽的素養が良い、気がします。
なので、どうにも配信演劇は本来劇場で聞こえてくる音と若干音が変わるので、やっぱり生だなと結論付けてしまいました。機材が良ければこの問題はまた変わってくるんでしょうけど。
もちろん視覚的な体験を求める側面もあると思います。
私はトータルで聴覚的な視点から演劇の生な体験を求めているみたいです。

【これから】


先述しましたが、2021年は学びから変わらず続けていきたいなと思っています。
差し当たって来年の目標ですが、

・脚本を正しく読めるようになる
・完全な準備を行えるようにする
・言語化を簡潔に正確に出来るようになる

先日行ったワークショップで「脚本が正しく読めていない」と死ぬほどダメ出しされたので、まずは脚本の核を掴めるように再度トレーニングし直します。また〈準備の重さ〉を今年は痛感しましたので、こちらも絶えず重要視していこうと思っています。台詞は完全に身体に入れて、どれぐらいの量のプランを持って行けるかなど。
あとは感覚的に生き続けているので、そろそろ言語化に力を入れないといけない気がしています。
ただ言語化オバケみたいな頭でっかちマンが大嫌いなので、あくまで感覚を頼りにする自分を失わない範囲で。
基本は「あー面白そう」とか「わー楽しい」だけで論理も法則もなく行動したいですし。
この辺の目標はもっと細分化して具体的にしていかないと来年末に達成もクソもあったもんじゃないんで、お正月にぼんやり具体化していこうと思います。

そんなわけで長々と今年を振り返ってきましたが、今年考えたことが着実に将来実を結ぶよう、年末年始もほどほどに息を抜きながらやることやろうと思います。
とりあえず今年に関しては皆様、お疲れ様でした。
来年は色々と落ち着いていてほしいですね。

つかてつお

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