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フレデリコ・エリオドロ:Frederico Heliodoro ”Tres Horizontes"
ブラジルのベーシスト、フレデリコ・エリオドロが先週にリリースしたアルバム "Tres Horizontes"はなかなかよかった。Take 1, Take 2 の2曲のみ、それぞれ29'29", 26'25" という長さの最近ではちょっと見ない構成だ。
ドラムスの Juanma Cayotaが存分に歌っている感じでギターの Felipe Fuentesがその上を浮遊する自由な演奏がいい感じだ。仕事しながら流しっぱなしにしてジャマにならず、適度にノリもよく、煮詰まったときなど時折気分転換にじっと耳を傾けると、どこかで聴いたことのあるようなフレーズがふっと現れる。
Frederico Heliodoro (フレデリコ・エリオドロ) は比較的最近に知った。1987年生まれ、ブラジルはミナスジェライス州出身ということだ。カート・ローゼンウィンケルの "Caipi"で、ペドロ・マルティンスとともにベースを務め、作曲・ボーカルもこなし2011年からアルバムが6枚ほど出ている。
実際、ペドロ・マルティンスとよく似たテイストの曲作りだ。今年(2023年)リリースのアルバム "The Weight of the News"がいい。
プログラムによると思われるリズムと、幻想的で人工的なバックの上に浮遊感たっぷりの歌がのる。
ムジカテーハに紹介があったので引用しておこう。
参加ミュージシャンはカート・ローゼンウィンケル(Kurt Rosenwinkel)、アントニオ・ロウレイロ(Antonio Loureiro)、ペドロ・マルチンス(Pedro Martins)、オリヴィア・トルンマー(Olivia Trummer)といったカイピ・バンドの“同僚”に、チアゴ・ハベーロ(Thiago Rabello)やフェリピ・コンチネンチーノ(Felipe Continentino)ら同郷ミナス勢、さらにはルイス・コール(Louis Cole)、アーロン・パークス(Aaron Parks)、デヴィッド・ビニー(David Binney)、シーマス・ブレイク(Seamus Blake)ら米国の現行ジャズシーンを支える豪華な面子が集結。それぞれの豊かな個性と技術、創造性が複雑にもつれあい、新しい音楽体験を約束してくれる。
現行ミナス・ジャズを代表するフレデリコ・エリオドロ、米伯の超豪華ゲストを迎えた最新作│Musica Terra (musica-terra.com)
2014年のミニ・アルバム "N.A.P.A. (New Arrocha Post Archaic)もとてもいい感じだ。
ベーシストとしての演奏技術やベースが表に出て目立つような、そんな場面はほとんどなく、控えめなミュージシャンだ。だが、それだけに、よい楽曲を作ること、共演者とのインタープレイを楽しむこと、そういったことを大事にしているのだろうと思える。
ますます楽しみなミュージシャンだ。
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