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ナンシー・アジュラム:Nancy Ajram "Hope Beyond Borders"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかりを週1で投稿していこう、と3週間前に衝動的に始めたが、今回はその4週目、レバノンのナンシー・アジュラムだ。

中東の歌姫、レバノン出身といえば、フェイルーズじゃないの?フェイルーズをさしおいて、まずナンシーだというのは、美空ひばりをさしおいて八代亜紀を紹介するというのと同じじゃないの、と思う向きもあるかもしれない。

そうなのだ。ナンシー・アジュラムは八代亜紀に似ている。お化粧の具合によってはけっこう違う顔にも見えるが、写真によっては、激似である(*1)。

私が最初に知ったのは YouTubeの動画だった。その歌声に一発でノックアウトだ。

どのアルバムもよいが、ついこの間、10枚目のアルバム、Nancy 10 をリリースしたばかりで、愛聴盤だ。特に、ゆったりとした2曲目が何度聴いてもよい。

アラブ歌謡もスターがたくさんいるようだが、あまり詳しくはない。が、ナンシーの明るい歌声と笑顔は大好きだ。

2013年の Mashy Haddy のビデオクリップもなかなか楽しい。

1983年生まれだというから、1998年の "Mihtagalak"は15歳のときのリリースだが、すでに堂々とした歌いっぷりである。

アラブ、イスラーム、というと女性に厳しそうだし娯楽もなさそうな気もするが、アメリカン・アイドルのアラブ版、"Arab Idol" というTV番組もあって、人気らしい。

言葉はさっぱりわからないが、楽しい雰囲気は伝わってくる。

さて、レバノンも去年からの COVID-19 Pandemic による影響が深刻だ。今年2021年の1月がピークで非常事態宣言・外出禁止令が発出(2021/1/12 Arab News)されたりした。ある程度落ち着いてはいるものの、まだまだ厳しい状況が続いている。

今から思い返せばまだ始まったばかりの昨年の5月、"Hope Beyond Borders"とタイトルして、ビルの屋上から美しいライブを提供してくれ、感動的だった。

レバノンは、その後、昨年8月のベイルート港の爆発事故(Wikipedia)があり、さらには経済危機(2021/7/31 時事)や深刻な燃料不足、それに伴う停電(2021/10/10 NHK)など、まさに危機的な状況だ。

そんな状況ではあるが、2021年の新年コンサートもよかった。

今後どうなってしまうのか気をもんでいるところであるが、希望を捨てずに立て直してほしいと、"Hope Beyond Borders" 、遠い日本から祈っている。


フェイルーズに関しては、そのうち書くつもりだ。


■ 注記

(*1)ちなみに、前にもちょっと触れたことがあるが、私は人の顔を認識する能力に若干欠陥がある。全然知らない人を知っている人と思い込んで話しかけたりして、大恥をかくことがこれまでも何度かあった。

■ 関連リンク

八代亜紀も大好きだ。今晩はこの記事を書きながら、ジャズのスタンダードを歌った「夜のアルバム」を聴いている。バックの演奏もいいし、ヘレン・メリルを思わせる軽くハスキーで柔らかくつやっぽい声がいい。


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