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【人事に効く論文】日々のリカバリーが、仕事の要求度が高い状況をチャレンジに変える → Recovery turns job demands into challenges

仕事の要求度とワーク・エンゲイジメントの関係について、リカバリーの視点から研究した論文です。

Bakker, A. B., Van Emmerik, I. H., Geurts, S. A. E., & Demerouti, E. (2008). Recovery turns job demands into challenges: A diary study on work engagement and performance. Erasmus University.

1. 30秒で分かる論文の概要

この論文のメインメッセージは、論文タイトルに記されています。つまり、
「日々のリカバリーが、仕事の要求度が高い状況をチャレンジに変える」
です。うーん、何て前向き!
また、「日々のリカバリーが十分でなければ、高い仕事の要求度はワーク・エンゲイジメントに悪影響を与える」とも論文内では主張されています。
同じ仕事の要求度であっても、日々のリカバリーがあるとないとでは真逆な結果になるということですね。

2. 現場目線の解説/感想

日々のリカバリー、ワーク・エンゲイジメント、仕事の要求度、パフォーマンスについて、フルタイムのラインワーカー53人から稼働日10日間連続でアンケート回答してもらったデータに基づく研究です。そのため、元データの母集団の職種に偏りがあり、どの職種でも生じるような普遍的な事象ではない可能性があることに注意が必要です。(論文内でも何度か触れられています)

3. 読後の余談

論文の中で、リカバリーにつながるアフターワークの過ごし方について、先行研究結果が紹介されていました。
  ● 運動
  ● ちょっとした余暇活動(テレビ視聴とか)
  ● ソーシャルな活動(友人を訪ねるとか)
  ● クリエイティブな趣味への傾倒
などが有効だそうです。
クリエイティブな趣味って何やねん、というツッコミは別として、リカバリーすなわち睡眠だと思い込んでいたので、少し意外な感じがしました。

4. 関係性の高い論文

2022年1月21日 初稿作成
2022年1月29日 タイトルを小変更

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