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逃げていいこと。いけないこと。

子どもの頃から、何かをやめるのはいけないことだと、自然に思うようになっていた。

学校に行かなくなること、部活をやめること、仕事をやめること。

誰に何を言われたわけではないのに、私の中で「やめる=悪」という概念が植え付けられていた。


だから、友達と喧嘩して仲間外れにされても学校に行くのをやめなかったし、部活が死ぬ程嫌いでも(死ぬ程嫌いな友達がいたから)部活をやめることはしなかった。

きっと、一度乗ったレールから下りることは、逃げることだと思っていたのだろう。


有り難いことに、高校、大学と希望通りの学校に進学できた。

その成功体験こそが、私の異様な価値観を余計に強めてしまった。


大学時代、就活をする時期になり、先輩の話を聞く機会が増えた。

何と転職経験者の多いこと。

話を聞くたびに、私は、転職なんてあり得ない、といつも通りの正論を自分の中で振りかざした。


しかし、だ。

実際、自分が働いてみて、転職を選択することになったのだ。

その結論を下すのに、私は悩みに悩んだ。

あり得ないと思っていた転職を、まさか私がするなんて。


でも、転職を決意し、会社側に伝えた時、ずっと私の中で積み重なってきた何かが、すーっと溶けていく感じがした。

何かをやめて、新しい選択をすることは、必ずしも逃げることではないんだ。

自分の人生における選択肢が増えた気がした。


今の時期、コロナでできないことが増えている。

感染防止の為に見送られた出来事も数えあげればきりがない程。

だが、そんな時ほど、コロナを言い訳に「逃げる」のではなく、できることを精一杯やりたいと思う今日この頃の私です。

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