フィルムカメラとの再会

小さい頃からフィルムカメラが身近にあった。祖母が町のカメラ屋さんだったからか、たくさん写真を撮ってもらったし、たくさん現像してもらった。学校に通うようになってからは自分が被写体になるよりは撮影をするほうが好きで、遠足では写真係になることが多かった。周りがデジカメを持って来るようになってからもしばらく写ルンですを持たされていて、当時すごくデジカメがうらやましかったのを覚えている。

我が家でもとうとうフィルムカメラが壊れてしまい、デジカメに世代交代してからはカメラの出番も少なくなった。スマホを持つようになってからはその手軽さと画質の良さからますますカメラは使わなくなっていた。

そんな私がフィルムに興味を持つようになったのは、社会人になってから出会った友人の影響だった。彼女がカメラが趣味で、中古のフィルムの一眼レフを使っていたのだ。祖母の家ならきっと古いカメラがあるはず、そう思って連絡してみると、使ってないから譲ってもらえるとのこと。私は初めての自分専用のカメラとしてNikon FE2を手に入れた。幸いモルトの劣化と外装の汚れ以外は綺麗だったので、簡単なメンテナンスで使い始めることができた。

いままでほぼ写ルンですかコンデジしか触ったことがなかったので、細かい設定がわからず、1本目はただ撮るだけになってしまった。ピンボケやブレがひどかったり、すごく暗かったり。これはこれでなんかいい感じなのだけれど。

一眼はもう少し勉強が必要そうだからもう少し軽くて初心者でも扱いやすいコンパクトカメラを探している。春になったら桜を取りに行くのもいいな。その頃には気軽に出かけられるようになっていますように。