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鎌倉時代について勉強中!

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               ▲「鎌倉武勇六歌仙」
               ・北条時政「縁の下の力持ち」
               ・北条政子「老いては子に従へ」
               ・北条義時「石の上にも三年」
               ・大江広元「得手に帆を揚げ」
               ・源義経 「骨折り損のくたびれ儲け」
               ・源実朝 「身から出た錆」

 『鎌倉殿の13人(完結編)』に「都人たちが遺した史料に見る事件の真実」(pp.124-127)という記事があり、「この時代を記録した主な日記・歴史書」として、『猪隈関白記』『明月記』『愚管抄』『玉葉』『吾妻鏡』が紹介された。

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 京都の公家の日記は、京都で起きた事件には詳しいが、鎌倉で起きた事件は伝聞なので、どこまで信じていいか分からない。

①関白・近衛家実の日記『猪隈関白記』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2532981
②藤原定家の日記『明月記』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991253
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991254
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991255
③慈円の歴史書『愚管抄』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2606225
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991104/181
④九条兼実の日記『玉葉』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920187
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920201
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920220
⑤鎌倉幕府公式史書『吾妻鏡 / 東鑑』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1041729
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1041733

──だいこんみずまし

 『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』の4つの歴史物語(歴史書)の総称を「四鏡(しきょう)」という。成立順が『鏡』『鏡』『鏡』『鏡』なので、「だいこんみずまし」と覚えるが、作中で扱っている時代の順に並べると『水鏡』『大鏡』『今鏡』『増鏡』の順になる。

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 『吾妻鏡』を読めば「四鏡」は読まなくてもよいが、「四鏡」には、時々、ドキッとする描写がある。

──女のまねをして、白きうす衣ひきをり(『増鏡』)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1018078/357

『承久記』には「美僧」とある。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/948824/13 

『愚管抄』には、
──法師ノケウサウトキント云物シタル
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991104/294

とある。『愚管抄』には「漢字だと読めない人が多いので、仮名で書いた」とある。そのお蔭で「法師ノケウサウトキント云物シタル」と簡単に読めるが、意味不明である。漢字を使ってもらわないと意味が分からない。上の写真の慈円著/大隅和雄訳『愚管抄 全現代語訳』は2012年に出版され、10年後の現在、第12刷である。毎年増版されるベストセラーであり続ける理由は、『愚管抄』が、「原文は簡単に読めるが、意味は不明の本」だからであろう。なお、『愚管抄』には、平安時代の事、公家の事が詳しく書かれているので、読めば『光る君へ』の予習になる。

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・安田元久 『人物叢書 北条義時』 (吉川弘文館)       1986/   3/ 1
・元木泰雄 『源頼朝』       (中公新書)     2019/   1/18
・岡田清一 『日本評伝選 北条義時』(ミネルヴァ書房)2019/  4/11
・濱田浩一郎『北条義時』      (星海社新書)       2021/  6/25
・坂井孝一 『鎌倉殿と執権北条氏』 (NHK出版新書)   2021/  9/10
・呉座勇一 『頼朝と義時』     (講談社現代新書)2021/11/17
・岩田慎平 『北条義時』      (中公新書)           2021/12/21
・大迫秀樹 『「鎌倉殿」登場!』  (日本能率協会)   2021/12/22
・山本みなみ『史伝 北条義時』   (小学館)              2021/12/23
・山本みなみ『史伝 北条政子』   (NHK出版新書)   2022/  5/10
・坂井孝一 『鎌倉殿をめぐる人びと』(NHK出版新書)2022/  7/10

フォロワー数83名の歴史系WebライターReco(『鎌倉殿の13人』関連記事の平均PV数40)の執筆手法は、
①文献調査(『鎌倉殿の13人』の場合は『吾妻鏡』が中心)
②現地調査(書く人の故地へ旅して、その人について考える。)
③執筆
であるが、『鎌倉殿の13人』については②を行っていない、折口信夫のいう「実感」を伴わない記事なので、私的にはどの記事も駄作である。

フォロワー数125000名の歴史系Youtuber戦国BANASHI氏(『鎌倉殿の13人』関連動画の平均PV数数万)が参考文献を語る動画を拝見した。同氏は鎌倉時代の本を読んで歴史学的アプローチをし、私は鎌倉時代に生きた人々の伝記を読んで民俗学的アプローチをしているという違いが確認できた。
 また、同氏の
「ウィキペディア(Wikipedia)は見ない」
という言葉が印象的だった。たとえば、先に載せたように源実朝暗殺事件の時の公暁の服装については古文書によって異なる。動画で古文書Aに書かれていた服装を述べ、ウィキペディア(Wikipedia)には古文書Bに書かれていた服装が書いてあったとすれば、当然「ウィキペディア(Wikipedia)とは違う」「古文書Bを読んでいないのか」と批判は来る。かと言って動画で「古文書Aでは・・・古文書Bでは・・・」と個々に説明したら「複雑で分かりにくい説明」となる。(私の場合、調べて10分かったら、記事には2~3書くことにしている。10書いたら1万文字を超え、頑張って書いても、読者は皆無になるであろう。省略して書いている今でさえ、読者は40人くらいなので。)

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