忽那の雫第513話 たわいもない話し (釣りの達人から教わった小さな叡智)
今日はささいな話をしてみようと思う。
些細なこととはいえ、ワタシが小さい頃から始めた釣りの知識を、今だに実践し続けているという実は深い話でもある。^ - ^
それはワタシの優しかったオヤジから受け継いだ小さな秘技だ。^ - ^
オヤジの若い頃の仕事は漁師^ - ^
漁場は忽那諸島にある芋子瀬戸で、カンタンに言えば瀬戸内伝統の胴付き仕掛けで鯛を釣っていた。
今はワタシが通う忽那諸島の中島に行く際のフェリーから芋子瀬戸を眺めることが出来、そのおりにオヤジの幻影との邂逅を果たしている。^ - ^
普段は車に乗ったまま中島を目指すが、たまに船内に入りおでんを食べたり芋子の景色を堪能しているのだ。
小さい頃、母ちゃんは父ちゃんの乗る船が帰って来た時のことをよく話してくれた。
父ちゃんに、どう?
今日はよく釣れた?
とたずねながらイケマ(イケス)を開けると、中は瀬戸内の桜色をした真鯛で真っ赤になっていたという。
毎回イケマを見て、毎回驚くほど釣っていたそうで、ワタシの中で釣りの師匠は父ちゃんで、母ちゃんにとっても頼りになる鯛釣りの達人であったと思う。
その鯛釣りの達人の話しは、忽那の雫第325話で書いている。^ - ^
オヤジにはいろいろ教わったが、ワタシが今でも息をするように自然に実践しているコワザがある。
今日はそれを紹介する。^o^
オヤジが言うには、胴付き仕掛けが根掛かりした際、引っかかってるのはだいたいナマリで、ハリが掛かってるのではないとよく言っていた。
現在のワタシの釣りでは、胴付き仕掛けをメバル釣りで使用していて、あの時聞いた親父の話がホント生きているなと感じる。
オヤジが言うには、鯛は仕掛けが降りて来るときからとっくに気がついていて、ただ食うタイミングを見ているだけなのだという。
魚が食うタイミングとは、潮の微妙な塩梅であったり、ふいに起こるエサのアクションに反応する場合だ。
今回は潮の塩梅については割愛するが、エサのアクションについて話すと、仕掛けにナマリが付いてる場合に、エサは自然の中で独特の違和感を放つ存在でしかない。^ - ^
つまりそのままの状態では食う気が起きにくい。
ちょっと胴付き仕掛けが根掛かりを起こした時の状態をワタシの素晴らしい絵で見て欲しい。←なんだと!ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
根掛かりと言っても複雑なものばかりじゃない。^ - ^
飛び出た小さな石の起伏にでもカンタンに引っかかってしまうのだ。
こんな場合、矢印のところでラインが切れたらどうなるだろうか?(^o^)
ナマリだけは海底に残すが、仕掛け全体はフワリと流れに乗って舞い上がり、見ている鯛に食う気を起こさせるのだ。
オヤジが言うには、その瞬間に全てのハリに鯛が乗るのだそうだ。^o^
ワタシはこの話を聞いた瞬間に腑に落ちた(^◇^)
なるほど凄い!
根掛かりしても逆にチャンスが生まれていて、ソレを利用して食わせていたのだ。^ - ^
ワタシはコレをメバル釣りに利用し始め、今でもやっているというわけだ。
メバル釣りでも同じで、ナマリはカンタンに根がかる。
ラインにキズを付けておくと、根掛かりしても強く引っ張ると切れて、仕掛け自体はフワリと潮に乗るわけだ。^ - ^
メバル釣りをしてて、ナマリが飛んでしまった瞬間に食ったという経験はないだろうか。
アレだ(^◇^)
もちろんワタシも鯛釣りは大好きで、普段は投げ釣りで狙っている。^ - ^
が、メバル釣りの胴付き仕掛けを作る際は、息をするくらい自然にラインにキズをつけているのだ。
ここにいろいろ載せているので、探して動画で見てください。
そんな小さなコワザに達人の叡智が活きているのである。
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