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週末田舎暮らしの誤解と得たもの


週末田舎暮らしをしていると、
「そうじゃないんだよなぁ」
と思うことが多々あります。例えば、
「え、別荘持っているんだ!」
とか、
「お金持ちだねぇ」
とかですねぇ。

文字通り、
「お金持ち」
だったら気にしないでしょうけど、こちとらはそんなことは一切ないので居心地が悪くなるんですよねぇ。
食事は一汁一菜だし、ここんところの値上げラッシュで戦々恐々としているしで、ふつーの一般庶民でしかありません。あえて言えば、「選択と集中」というとこでしょうか。外食しない、旅行しない、テーマパーク行かない、物欲無い。その分を「週末田舎暮らし」に回しているだけなんです。

「週末田舎暮らし」の場所も別荘地ではなく、いわゆる通勤圏外の「田舎」なんです。避暑地でもなんでもなく、夏はフツーに暑いし、冬はマイナス℃です。ま、そういう土地にしか手を出す資金しかなかったんです。

この頃は「地方に移住」が浸透してきているようですが、その住み心地の良さの原点には、土地代が都市圏と比べて格段に低いということと、その為固定資産税も低いということも大いに関係していると思います。
要は、
「別荘ではなくて、普通の田舎に小屋を持った。」
ただそれだけなんです。

仕事が超多忙でした。土日深夜関係なく電話がかかってくる。仕事の多重度で疲弊し心身共に壊しました。
辞めるわけにはいかなかったので、せめて週末は田舎でゆっくりしたい。そうすれば平日の超多忙ともバランスが取れるのではないか。そう思って「週末田舎暮らし」を始めました。

ところがどっこい、田舎も結構忙しい!
田舎の土地はどうしても広くなる。30坪ぐらいなんかでは手には入りません。
売ってないんです、その単位では。まぁ最低でも10倍の300坪以上でしょう。

そこには、楽しいタノシイ草刈り生活が待っています!週末だけしか行けないので翌週の週末にはもう雑草が元に戻っている。
何かの用事があって1〜2週間行けないとそれはエライ事になっていて、玄関まで身の丈を超える草をかき分けないと辿り着けません。仮に一ヶ月行けなかったりすると、もう廃屋同然です。
なんで草はあんなに元気なんでしょうか。肥料も蒔いてないのに。あの草が全部食べられたら食糧難などないでしょうね。
そんな生活が木の芽時の春から、紅葉が始まる秋まで続きます。


なんとか作った薪小屋


憧れて迂闊にも薪ストーブを入れたりすると草刈り作業のほか、薪作り作業、薪小屋作り作業が追加されてきます。暖房器具が薪ストーブだけ、となると、2〜4tの薪を用意しないと冬を乗り切れません。トン単位の量を作るのは並大抵の作業量ではありません。
薪は最低2年間は干して乾燥させないと燃えません。なので常に2〜3年先を見越して毎年トン単位に作らないと心が不安になります。貯金と同じで、薪貯金が多くないと安寧としていられないんです。薪は4〜5年分ぐらいあると安心かなぁ。

田舎の安い土地のところには水道も電気もガスも来ていない場合が多いです。水道が無い時には井戸が必要です。井戸をご自身で掘ってしまう強者さんもいらっしゃるようですが、流石にそれは鑿泉業者さんに頼みました。
湧いてきた水を保健所で調べてもらい飲用OK!
30メーターだか60メーター掘ったところでいい水が出た、と鑿泉業者さんが言ってました。水道がないところは下水道もありません。なので浄化槽も設置しました。

電気は電力会社さんに頼んで敷地内まで引っ張ってもらいました。その際、敷地内に電柱を建てたのですが、なんと、
「電柱を建てた土地の借地料をお支払い致します、」
とのことで借地料を頂きました。これにはちょっと驚きました。人様の土地ならまだしも、私の土地です。しかも終端でその先には誰も居ません。つまり利用者は私しかいない。
水道を引っ張ってくるには工事費用等は自前です。それが電気はタダどころか借地料も頂けるなんて!電柱も必要になるだろうと自前電柱を探索済みでした。自前電柱だけで10万超えてました。(パナソニック製)それもチャラになるなんて!

ガスは田舎に「都市ガス」は無いので、プロパンです。沢山の業者さんがいらっしゃるのでどこが良いのか悩みました。不動産屋さんに相談して決めました。

そのほかにもやらなければならない事はいくらでもあります。
「ゆったりとした田舎暮らしを」
なんてとんでもない!なんでも体を動かし汗水垂らさないと出来上がらないことばかりです。多重度を上げるなんて無理です。一つ一つを完結させながら次の作業に取り掛かることしか不器用な私には出来ません。

平日は超多忙、週末は体力勝負、果たして当初の
「バランスをとる」
ことは出来てるんでしょうか。

週末、体力仕事を終えた後、窓を開け放って井戸水のお風呂にどっぷりと浸かっているとその答えが出てきます。
なんとも言えない開放感!一仕事終えたぞ〜っという達成感!
これは他では得られないものだと思います。

平日の
「カリカリと神経を擦り減らす仕事」
の対極的な、
週末の
「ひたすらに体力的な作業」
をやるからこそ、
「バランスをとる」
ことが出来、開放感、達成感に満たされるのだろうなぁ、と思います。

長い間、不眠状態が続いています。午睡も出来ませんでした。ところがここんところ気がつくと午睡しています。少しづつ解放されてきているんだなぁ、と感じています。

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