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各有料noteまとめ

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各有料noteをまとめました。気になった記事がございましたら、ご支援いただければ幸いです。
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#考察

アニポケ(2023)1、2話を語る※無料

オリエンテーション  サトシを主人公とするアニメ「ポケットモンスター」が幕を閉じ、新たに、リコという主人公を迎えた、新編アニポケの1話と2話を観たので、簡単にレビューしたいと思います。  なお極力、ネタバレは控えていますが、むしろ、皆様が観終えた後の、副読本的なモノとしてもお読みいただければなと思っています。  なので、各小題をゼミと銘打ったのです。  この記事は無料で全編お読みいただけます(有料記事のお試し版)。    おそらく、新編アニポケを観ている方は、そう多くな

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『さかしま』からみる書斎論:インテリアは自己表現手段に

 フランスの小説家ジョリス=カルル・ユイスマンスの作品『さかしま(原題:A Rebours)』の主人公デ・ゼッサントの書斎の特徴から、その品々によって、いかなる意思表示を自他へ行い得るかを検討する。  本作は1884年に刊行されていることから、既に19世紀末の近代社会であり、作中の時代設定もこの頃である。  主人公が(没落)貴族であることからも、財産整理によって、質素だが比較的豊かな生活であり、実際、職には就いていない。そのため、以下紹介する書斎(自宅)に居ることが大半とい

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リメイク時代~事件しかない探偵~

主義者 その人の趣味嗜好として是非とも言及する必要を自他ともに認める場合、それをして私たちは「主義者」と呼んだりする。 多くの場合、それは哲学・思想からはじまり、一般には政治信条が当てはめられる。また今日では「完璧主義者」といった個人の性質を表すこともあり、それが転じて昨今ではマニア性の一つを示す際に用いることもある。 あえて私を主義者として当てはめるならば、自虐も込めて教養主義者だろうか。 こうして書いているうちに思ったが、啓蒙主義、というものが18世紀フランスからある

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教養から行為、そしてシンボルとしての[読書]へ

私は比較的読書をしており、趣味としても自認している。だが、電子書籍は使用しておらず、すべて蔵書は紙媒体である。 電子書籍は「kindle」等をはじめ既に普及し始めているが、紙媒体の受容は激減したという統計はなされていないよう思われる。 文部科学省HPに上記のような記事がある。小学校、中学校、高等学校と進むほど読む本の冊数が減ると指摘されており、読書人口と呼ぶべきものも世間一般にいわれるように減少しているといってよいだろう。 日本史上、ながらく読書をしていたのは、また可能

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ヤンデレは“悪趣味”か。

はじめに ヤンデレという語を平たくいえば、「病的な愛」であると表現できる。人を愛するにあたって、ストーカー行為や監禁行為、またはライバル関係にある他のヒロインへのまさしく排他的な在り方というのを、私たちは病んでいると感じる、またはそう作者に仕向けられている。  だが、社会的因習の強かったとされるかつての封建的な日本の結婚観などと比較すると、法令上、問題のない範囲で、つまり独占欲の高さという視点のみであれば、果たして社会上、ことさらに問題視されるとは思えない。  病んでいると

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考察的創作論「義賊から自警団へ~革命は衰退したか~」

まず最初に私の考えを示しておく。以下、本稿はこの仮説に基づいて、私なりの見解を述べてゆくこととする。 革命は衰退した。なぜならば、大衆からみて“理想的に”突出した”存在が、必要悪である義賊から、社会の防犯機能であるところの自警団として現れることが多くなったためである。 革命とは一般に私たちが想定する「革命」は、いわゆる「易姓革命」に近い。 これは、中国の歴史のなかで繰り返されてきた王朝交替のことを指す用語だ。 王朝にはそれぞれ一家の姓があるから、王朝が変われば姓も易わる(

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