茶道論「芸能論」① —中世の芸能—
芸能論とは茶の湯を芸能という切り口で捉えようとする発想である。
林屋辰三郎氏は芸能の性格として巡事性と結座性をあげた。
巡事性
巡事性とは、寄合いの座において、一人一人が順序を保ちながらことを運ぶことであり、「巡事というプロセス」が楽しまれる点に芸能性があった。
連歌は発句からはじまって二句、三句と連衆によって巡事、句がつけられていく、この形式こそ日本芸能特有の巡事性である。
結座性
古代中世の芸能の特質は寄り合いの芸能という点にある。一座をなして芸能を互いに楽しみ