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ゲーム開発の仕事に就いて良かった3つのこと

私はゲーム関連の仕事に就いて10年以上となりますが、それより前はゲームと関係ない銀行や保険のシステム開発に関わっていました。また趣味として個人でゲームを作ってWeb上に公開していました。
そういった経験がありながらも、実際にゲームを仕事にしてみて、良かったと思ったことを書いてみます。

■1. ユーザーの反応がダイレクトにわかる

ゲームは発売されると、ゲームの知名度にもよりますが、色々なサイトやブログ、SNSなどに感想が書かれます。もちろん悪かった部分を指摘されてへこむこともあるのですが、自分の作ったところを「面白い!」と書いてもらえたりすると、すごく嬉しかったりします。
個人制作の場合は、よほど知名度があったり話題性を作らないと、なかなか多くの人に見てもらえず、なかなか感想をもらえません。ですが、企業が作るゲームはしっかりしたプロモーションで、ゲームショップに並ぶことになるため、多くの人にプレイされることとなります。
それにより様々な感想をもらえるのが、ゲーム会社で作る楽しさではないかと思います。

コンシューマーゲーム開発で一番最初に作ったのは、2Dのアクションゲームでした。割と自由に作らせてくれる環境だったので、当時私がハマっていた「魂斗羅スピリッツ」のボスを真似たり、「魂斗羅ザ・ハードコア」の爆発パターンが面白かったのでそれを取り入れたりして、わかる人にしかわからない要素を勝手に入れていたのですが、そういった部分もしっかり拾って楽しんでくれたりする人がいて、「作ってよかったなー」などと思いました。
その時は、初めてコンシューマーゲームを開発した嬉しさのためか、エゴサーチして社内のWikiに感想を集めてまとめたりしていました。まあ、最近では自分から感想を見にいくこともあまりなくなりましたが……。

あと、私の場合、基本的にコンシューマーゲーム開発が中心ですがが、一度だけソーシャルゲームの開発もしたことがあります。その時は配信後も新規イベントがあったりするとリアルタイムで反応があったりして、ユーザーと一緒にゲームを作っている感じがすごくよかったと記憶しています。

■2. 一緒に作り上げていく過程が楽しい

私の場合、基本的にゲームは一人で作るため、チームを作って協力しながらゲーム開発を行うことが新鮮でした。
一人で作る場合は、開発中は黙々と作業するだけですが、仕事の場合、開発中も仕様確認やUI組み込みについて、プランナーさんやデザイナーさんとのデータのやり取りを頻繁に行う必要があります。お互いに良いものを作ろうとするあまり、主張や意見がぶつかり合うこともあります。ですがそれを乗り越え、うまくゲームシステムを構築して、またUIの動きが良い感じになり、お互いに納得のいくものになった時の達成感はなかなかのものだと思います。

■3. 仕事中もゲームできる

ゲームを仕事にすると、開発中のゲームをプレイして現状の進捗を確認したり、デバッグプレイをしてバグを発見、修正する必要があります。
必然的に自分が開発したゲームをやりこむ必要が生まれてきて、プレイしながら「この要素はどういった役割があるのか」「このシステムはどのように機能しているのか」ということをプレイしながら考えるのがとても楽しいです。
それによって感じた問題点を、他のメンバーと共有して「確かにそれは修正した方が良いなあ」と理解され受け入れられた時は、自分がとても認められたように感じて、嬉しくなりますね。

■まとめ

個人でのゲーム開発も面白いけれど、仕事でのゲーム開発も面白さがある!
などと改めて思いました。

■おまけ:プロジェクト終了後の話

昨年末に、2年近くかけて開発していたプロジェクトが終わりました。外部の会社との共同開発ということもあって、足並みを揃えるのが難しいプロジェクトでした。また、仕様面でもなかなか形にならず、ギリギリまで作り続けたり……。

そして、年明けの今年2月に打ち上げがあったのですが、仕事での思い出をお互いに語りつつ、
「大変なプロジェクトだったけれど、よく頑張ったよ」
「おかげで良いものができました」
といった激励の言葉をいただきました。

また、人手不足で急遽スクリプトを作成するメンバーになり、チャットでしか話さなかったりした方と初めて会ったりして、
「後半投入されて、どうしたらわからないところだったのですが……。とても親切に教えてもらいすごく助かりました。ありがとうございます」
など、とても感謝してもらって、ああ良い仕事ができたのだなー、などと、とても温かい気持ちになりました。

人は何のために生きるか、という問いの一つの答えとして、
「人の役に立って、感謝されたい」
という気持ちがあります。

仕事でゲームを作って、様々な人に出会い、そしてそこにはドラマがあって、その結果、誰かに心から感謝されるようなことがあれば、そのプロジェクトは少なくても自分にとっては大成功ではないか、などと思いました。

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