ボイジャー

テーブルで手作り餃子をつまみながらの会話。

「ボイジャーって知ってる?」

「この前本で読んだんだけど。」


2機の無人惑星探査機。
1977年に打ち上げされた。


木星・土星・天王星・海王星を探査することが可能だった機会を利用して打ち上げられて
1号・2号とも外惑星の鮮明な映像撮影に成功。
新衛星など多数の発見したそう。

「40年以上前から飛び続けて、ボイジャーはもう太陽系抜けてたんだって。
もうミッション終わってるんだけど、
交信続けながら、オリオン座に向かってとびつづけているんだって。」

「土星の環とか木星のあのきいろっぽいガスとか撮影して
ボイジャーは、太陽系を抜けて、
次に何かとすれ違うのにも何万光年先、
そのすれ違うものとの距離も何万光年、、、
誰とも会わない真っ暗な中をボイジャーは飛び続けているの。」

私らが三人でわいわい餃子食べてる今も。

「ボイジャーってどれくらいの大きさだと思う?」

「牛一頭分くらいの」と言うと
子二人は「きゃ~!!(゚д゚)」となった。

イメージは・・・きっと、乳牛だろう。
一匹で真っ暗な宇宙を何万光年も飛び続けている乳牛。

毎日飲んでる牛乳。

「ボイジャー、地球に返してあげれないのっっ!!」って二人は言う。
クールなねっちが、「あ・・」って急に顔を曇らせる。

無人だけど、ボイジャー
「操縦席っぽいところに、クマのぬいぐるみが乗せられているんじゃあ・・・」

そのねっちの想像図は
私としゅんぼをますます「きゃ~」と叫ばす。


一匹のクマのぬいぐるみが牛ほどの大きさのボイジャーの操縦席で
もう40年以上も一人で、太陽系をぬけちゃって
次に誰かとすれ違うのもそのすれ違う距離も途方もなく長くて。

その孤独にあげた悲鳴の「きゃ~」

クマのぬいぐるみがボイジャーに、”シャレ”で乗せられていたとしても
その映像が私たちにはくっきり浮かぶ。

ボイジャーがすごいレアな写真を地球に送っている間に
しゅんぼもねっちも地球で生まれてて
今ここで呑気にぎょうざを食べながら
この瞬間も暗闇を飛んでいるボイジャーを知った。

それは、昨日との

大きな違いだと思う。


2019.10

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