見出し画像

おうちでシュウマイのすすめ(7)|点心系のシュウマイを狙え【後編】

肉まん(関西では豚まん)、春巻きなどが名物の「点心系」名店のシュウマイに、外れなし。そしてそのほとんどが、この新型コロナの影響以前から、テイクアウト、通信販売対応の店です。ぜひこの機会に、テイクシュウマイ、取り寄せシュウマイの選択肢として、記憶していただければうれシュウマイです。

【後編】では、【前編】が関東中心だったのに対し、関西の名店2店をご紹介。さらに、全国展開しながらも、味は他の点心系に負けない「最も身近な点心系」もおしらせします。

蓬莱本館(大阪)

「王道」の記事で紹介した「551蓬莱」は、厳密にはこの「点心系」に該当し、関西の「点心系」の代表格と言えますが、こちらの「蓬莱本館」も外せません。ちなみに、どちらも1945年に大阪・難波新地4丁目にできた「蓬莱食堂」をルーツに持ちます。

こちらも「551」同様、「豚まん」が看板料理ですが、シュウマイはそれに次ぐ定番。グリンピースがシンボルの定番「焼売」と「海老焼売」、そしてジャンボシュウマイの3種のラインナップ。「551」ほどの大ぶりではないものの、一般サイズよりも大きめの「焼売」は、豚肉と玉ねぎのシンプル構造で、むしろシュウマイという料理の王道スタイルに近いと感じています(551のほうが、玉ねぎの甘さと滑らかさが強調され、ある意味個性派シュウマイとも言えます)。

関西方面の駅売店などで販売していましたが、難波の本店ではテイクアウトと、店内で食べることもできます。その昔ながらの”チャイナレストラン”(中華食堂ではない)感あふれる雰囲気もいいんです。ちなみに、通信販売にも対応しています。

三宮一貫楼(兵庫/神戸)

横浜、長崎に並ぶ三大中華街のある神戸、シュウマイもさぞかし満載なのでは?と思い、初めて神戸でシュウ活したとき……餃子の名店が目立ち、シュウマイを看板にする店は、あるにはあるけれど想像よりも目立たない…そんななかで、神戸の中心地・元町で存在感を示していたのがこちら。前出の「蓬莱本店」を思わせる”チャイナレストラン”的な佇まいが、私の心に響きました。そして出される料理は、リーズナブルながら本格派。地元に愛され続ける、安定の存在であることが、初めて訪れた時からわかりました。
※今回の写真は、お店の中で食べた「シュウマイ」「海老シュウマイ」。店内の雰囲気も感じてください

テイクアウトでは「豚まん」の存在がまず先に来ますが、その脇を固める「シュウマイ」「海老シュウマイ」も負けていません。豚肉と玉ねぎのシンプル勝負の「シュウマイ」もさることながら、海老の切り身とすり身のダブルの食感と味わいが体感できる、隠れた贅沢「海老シュウマイ」も必食。初めての方は、どちらもお試しを。通信販売もできます。

PAOPAO(東北、関東、東海、九州)

デパ地下で、多くの方がこの名前を見た覚えがあるのでは?おそらく最も全国的に身近な「点心系」シュウマイです。北は東北、南は九州まで、デパ地下を中心に多店舗展開。店舗数や知名度で言えば、王道中の王者「崎陽軒」に軍配なのでしょうが、あくまで王者は関東エリア限定の出店のため、よりバランスよく全国に点在する「PAOPAO」のシュウマイ界における役割は大きいです。点心系が食べたくなったら「PAOPAO」に駆け込める安心。シュウマイ愛が深まってきたら、この安心感の重要性がわかるはずです?

「点心系」らしく、ここでも肉まん、餃子の存在が目立ちますが、常時シュウマイが3種以上店頭に並び、さらには季節限定のシュウマイも販売。何度行っても食べ飽きず、新鮮な気持ちでシュウマイを楽しむことができます。

シュウマイそのものも侮れません。前出の「また明日。」を思わせる”縦長系”のフォルムで、あらびきの食感、肉のジューシーさ、旨味のバランスが高いレベルで安定しています。豚肉も「もち豚」「黒豚」2種あり、同じ豚でも食べ比べてみると面白いです。

通信販売もできますが、個人的には、店頭の大型せいろで蒸された出来立てを頬張ってほしいなあ。

今回書ききれませんでしたが、現在私が暮らす街の近く「三軒茶屋」には、「点心系」の名店2店が集結しています。それはまた、「三軒茶屋」の別の名シュウマイとともに、改めてご紹介することにします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?