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飲食店マーケティングの為の『フードデリバリー系ニュースまとめ』(2022/4/1~4/31)

 DiDi foodが5/25に撤退の発表もあり、今後も淘汰がされていきそうなフードデリバリー市場です。一時期のブームほどのマーケットはなくなりましたが、定常的に利用する層が残っていることもあり、しっかりと運営のできている店舗は売上がキチンととれているといった印象です。
 イートインの再開で、デリバリーから撤退している店舗も多いため、競合数としてはどこのエリアも減っています。しかしながら、残っているところは、デリバリー事業で成果を上げている店舗という事もあり、評価も高く、商品品質も運営品質も安定して高いです。今後、参入していく際にはそういったところとの勝負になるという事を理解する必要があるでしょう。
 コロナ禍によって、イートインやデリバリー、テイクアウトの境界が以前よりも曖昧になってきています。その影響で、飲食店はこれまで外食企業だけが競合として位置付けてきましたが、中食やコンビニ、スーパーなどが競合になるシーンも増えてきました。そういった意味でも既存の概念だけにとらわれない視点を他のマーケットを見ていくことも必要でしょう。

1.一般ニュース

・飲食業界に激震!ローソンが本格参入する「ゴーストレストラン」事業の勝算
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69764

 外食と中食、小売りの境目がどんどんなくなってきていますね。外食産業から見た競合の考え方も変えていく必要があるでしょう。これまでのように自業界のことだけではダメになってきましたね。

・フードデリバリーに特化したフランチャイズマッチングプラットフォーム『huriuri(フリウリ)』が事前登録受付を開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000038052.html

飲食店が運営するフードデリバリーの運用支援を行うLisa Technologies株式会社は、フードデリバリーブランドをカンタンに見つけ、シェアすることができるフランチャイズマッチングプラットフォーム『huriuri(フリウリ)』の事前登録受付を開始したようです。

・デリバリー専門店まとめサイト『WON-DELI(ワンデリ)』開設
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000439.000007752.html

 株式会社ワンダーテーブルが運営する実店舗を持たずデリバリーに特化した飲食店「元麻布デリバリーキッチン」をゲストの皆様に覚えてもらうため、社名の”ワンダー”をヒントに「WON-DELI」の屋号へ変更しました。併せて、個別に存在しているデリバリー専門店を一つにまとめて紹介するサイトをリリースしています。

・「から揚げの天才」低投資型店好調!  キッチンカー大和下和田店オープン!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000622.000009215.html

 デリバリーでなく、キッチンカーか?といった疑問をいだくかもしれませんが、海外ではコンテナタイプの出店が増えてきており、それをよりライトに日本版にするとキッチンカータイプもあり得るのでは?といったところで取り上げました。
 先日のコンテナタイプの出店に続き、キッチンカーを2022年4月25日に大和下和田にオープンしたようです。実店舗の出店に比べると低投資できるといったメリットはありますが、販売するための駐車しておくスペースの交渉や商品バリエーションの少なさから売上が落ちた際のカバーが難しいといった課題はありそうですが。

・世の中の88.8%は「ミールキット」を使ったことがない!? なのに、59.1%が知っている……!?〜ミールキットに関するアンケート〜
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000023552.html

 コロナ禍で海外では、デリバリーの派生としてマーケットを拡大していますが、日本ではまだまだといった感じなミールキットについての調査です。

■調査結果サマリー
 ミールキットを利用したことがない人が88.8%
 ミールキットを知らないし利用したことがない人が40.9%
 ミールキットを利用している人は6%
 ミールキットを知っている人の割合は59.1%
 ミールキットを知らない人は男女で約20%差がある

・テレワークや家食の定着で、第三のデリバリーサービス「kurukuru(クルクル)」が人気。利便性を高めるためサイトをリニューアル!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000074252.html

フードデリバリーでも、宅配によるお取り寄せでもない第三のデリバリーサービスといった形態と目指しているようです。このあたりのニーズはどれくらいあるのか?は未知数です。

・本格プロ仕様の厨房設備が整ったクラウドキッチン集合体の「FOOD BASE天六」が大阪市北区に4月下旬オープン
イートインスペースも兼ね備えた多目的クラウドキッチン
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000095829.html

・100万再生続出!宅配寿司全国シェアNo.1※「銀のさら」が仕掛ける「TikTok」向けCM動画最新版公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000134.000020379.html

 デリバリーのCMにTictokを活用し始めているようです。今後増えてくるでしょう。


・次世代型クラウドサービス「ZEROレジ」、複数のフードデリバリーサービスを一括管理する「ZEROデリバリー」の提供を開始!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000034339.html


2.フードデリバリーアプリ関連

①Uber Eats

・Uber Eats、新たな機能「グループ注文」の登場
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-group-ordering/

 今回新たに増えた機能として、個々での支払いも可能なグループ注文、注文の締切日時の設定が可能に、自動リマインダーが加わったようです。
注文者は Uber Eats のアプリ上での複数人による支払いオプションが増え、締切日の設定もでき、リマインドいらずに。ビジネスにおけるランチミーティングや、大切な仲間との食事の時間をより楽しく、より便利になるとの事

・Uber Eats、 4 月 26 日から宮城県石巻市、新潟県新発田市でサービス開始!
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-ishinomaki-shibata/

 新たにサービスが始まる宮城県石巻市では 30 店以上の店舗、新潟県新発田市では 20 店以上の店舗とともに、立ち上げるようです。foodpandaをはじめ撤退するアプリが増えている中、uberは着実に増やして来ています。

・Uber Eats、マルエツ、マルエツ プチからのデリバリーを開始
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-maruetsu/

 コストコだけでなく、その他のスーパーへも拡大を進めてきています。この辺りは他社もそうですが、プラットフォーム側がクイックマートを展開していく場合に競合になってしまうと思うのですが、そのあたりはどう解決していくのか?もしくは生鮮系は在庫管理が難しいので、そこはスーパー側といった感じですみ分けていくのですかね。

・Uber Eats、「楽天ペイ(オンライン決済)」とサービス連携
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-rakuten-pay/

 出前館とyahoo・LINEに対抗すべく、楽天経済圏との連携でマーケット拡大をさせていくようです。

②出前館

・出前館、最終赤字228億円 9~2月 配達員増、広告費かさむ
https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&ng=DGKKZO60011390U2A410C2DTA000&scode=2484&ba=1

 シェアが拡大し、主要KPIがすべて過去最高を更新しているようですが、第2四半期の決算は228億の赤字の模様。もともと赤字は見込んでいましたが、今後どの段階で広告費等のコストとのバランスが取れていくのか?が課題ですね。ここはデリバリー各社共通のテーマです。

・『出前館』が運営する飲食店向け仕入れサービス「仕入館」、DDホールディングスの食材仕入れを担う「DDプラス」と連携を開始!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000314.000029254.html

 DDホールディングスの「DDプラス」との連携により、中小・個店のみでも利用できるようになり。「仕入館」の会員との「共同仕入れ」という仕組み化をすることで高品質な食材を安定的な価格で仕入れることができるようになるようです。食材仕入れの部分での囲い込みを図っていこうとしてるのかと思います。


③Wolt

・Woltが事業を本格的に拡大、処方薬の配送も 2022年は日本の「Qコマース元年」に
https://diamond-rm.net/management/158350/

 2022年を日本の「Qコマース(即時配達)元年」と位置付け、本格的な事業の拡大に乗り出す。小売業の商品を配送するリテール事業では4月から東北や東京を中心に新規加盟先を増やし、5月には名古屋にサービスエリアを拡大。流通取引総額で前年の15倍を目指す。法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」の運用も始め、院内処方薬を即時配送する実証実験を始めた。配達専用スーパー「Wolt Market」は初夏には東北に進出するとの事
 今後のdoordashの方針でどう変わるか?はわかりませんが、独自路線でコツコツと広げてきています。

・おもてなしデリバリー「Wolt」リテールデリバリーサービスを全国に拡大
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000086.000051508.html

Wolt Japan株式会社では、注力領域であるリテール(小売)分野のデリバリーをさらに強化し、2022年4月より東北と東京を中心に、百貨店やスーパーマーケットなど複数の新規パートナー企業とのサービスを開始するとのことです。

・デリバリーサービス「Wolt」 法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」運用開始 院内処方薬即時配送の実証実験を2022年4月よりスタート
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000051508.html

「Wolt Drive」はWoltが法人向けに提供する「サービスとしてのデリバリー(DeaaS:Delivery as a Service)」です。30分程度での商品の即時配送を希望する様々な企業が、Woltのアプリやウェブサイトに店舗ページを開設することなくWoltの配達システムを利用すること可能にしてくれる仕組みのようです。このプラットフォームが実現したらあらゆる小売りでのクイックデリバリーが実現されるようになりますね。

④DiDi Food 5/25撤退予定

・料理宅配サービス「DiDi Food」日本撤退へ 5月25日でサービス終了
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2204/20/news177.html

 撤退理由について同社は「今般の日本市場の変化に際し、今後の事業継続を検討した結果、同サービスを終了することを決定した」と説明。今後はDiDiモビリティジャパンが手掛けるタクシー配車プラットフォームサービス「DiDi」に集中し、引き続き日本市場に注力するという。恐らく、中国本体の事情もあり選択と集中という事なんでしょう。手堅く、エリアを急拡大せず関係構築していると思っていたのですが、当初の計画と比べるとうまくいっていなかったのかもしれません。

⑤DoorDash

・Q.フードデリバリーのDoorDashはなぜ米国で50%超のシェアを獲得できたのか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/shibatanaoki/20220422-00291855

 途中から有料記事になってしまうのですが、その前の部分だけでもデリバリー事業を理解するための参考になるかと思います。(フライホイールの話とか)

⑥menu

・デリバリーアプリmenuが「生鮮スーパーケント」の商品をお届け!京都・大阪エリアでサービス開始-1店舗あたり2,500品目の品揃えを実現-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000046860.html

 生鮮スーパーとの提携のようです。DiDi foodも撤退になっており、競争の激しいフードデリバリー業界の中でMENUも生き残りをかけて色々やっている感じですが、他との違いや強味が見えていない感じはします。

・デリバリーアプリmenuが業務用スーパー「大槻食品館・キャロット本店」の商品をお届け!札幌エリアで4月26日(火)よりサービス開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000046860.html


⑥エニキャリ

・クイックデリバリー「エニキャリ」名古屋進出!関東圏外初となるエリア拡大
全国展開の第一歩!ラストワンマイルに特化した物流ソリューションの提供エリアを順次拡大中
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000056779.html

着実にエリア拡大していますね。しっかりとエリア特化しての展開は手堅いですね。

・アパレルだってデリバリーの時代!エニキャリがTOOT店頭商品を新丸ビル近接エリアに即配【期間限定】 圧倒的な品揃え・革新的デザイン、身につけた人を虜にする履き心地をお届けhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000056779.html

 エニキャリが、フード以外のもののデリバリーもトライアルしているようです。今回は下着のみのようですが、アパレルにおいてもクイックデリバリーが導入されるようになっていくのですかね。

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