『アウトプット大全』

この本は自分が本の内容のアウトプットを始める契機となった本である。アウトプットという言葉自体は知っていた。しかし、アウトプットを意識して行うこともなく、インスタグラムやTwitterで頼んでもいない映画論評や読書感想をしている人を小馬鹿にしていたが、この本を読んで考えを改めた。

 この本でのアウトプットとは、「話す、書く、行動する」ことを指す。アウトプットをすることで、知識が定着し自己成長につながる。例えば、月に本を10冊読み1冊もアウトプットをしない人と、月に本を3冊読み3冊アウトプットする人では、後者の方が成長幅は大きい。
 読んだ本、学んだことが知識として定着していなければ、それはただの「自己満足」に過ぎず、アウトプットをすることで「自己成長」に変えることができる。確かに、自分もnoteで読書記録を残す前にも少し読書をしていたが、内容を説明しろと言われればできない本が多い。今までの読書はただの「自己満足」に過ぎなかったことに気づいた。

 インプットとアウトプットの黄金比は「3:7」。3時間で本を読み終えれば、大体その倍の6時間をかけてアウトプットをする。また「2週間に3回以上使った情報は長期記憶される」という脳の仕組みがある。
この脳の仕組みを利用すると、本を読み終えて一度に倍の時間をかけアウトプットをするのではなく、2週間かけて3回以上のアウトプットの時間を分けて作っていくのが効率のいいアウトプットになるのではないかと感じた。

 アウトプットの方法としては、上述のような「話す、書く、行動する」が基本となる。まずはアウトプットの一つの方法である「話す」ことについて参考になった点を挙げる。友人や家族に話した他愛のないことが時間を経ても記憶に残っているなどの経験は誰もがあるのではないだろうか。このように誰かに「話す」ことは立派なアウトプットであり、記憶の定着、脳の活性化につながる。また誰かに説明することも大きな効果が得られるアウトプットである。誰かに説明することで自分の思考も整理される。また単なる「記憶」から誰かに説明することで「あのとき〇〇に説明した内容だ」とのエピソードとなる。この「エピソード記憶」は忘れにくく覚えやすいという特徴があり相手の記憶にも残り、さらに自分の記憶にも定着しやすいという最高のアウトプットになる。

次に「書く」アウトプットについて参考になった点を上げる。
プリンストン大学とカリフォルニア大学の研究で、手書きとノートパソコンで板書を取っている生徒のどちらが成績がいいかの比較実験をした。
 すると、圧倒的に手書きでノートを取った学生が成績がよく、長い時間に渡って記憶が定着したという研究結果が明らかになった。今はnoteでアウトプットをしているが読書をする上で購入した本は、書き込みをしながら読むことで効率よくアウトプットをすることが可能である。

 noteで読書記録を始めたものの語彙力、文章力がない事に悩んでいた。この本では、文章力を上げるためには「たくさん読んで、書く」以外に方法はないとのことだった。また重要なのはフィードバックであり、誰かからのフィードバックを得ることで文章の上達が早まる。文章力を高めるおすすめの本として『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』があったので、読んでいずれnoteに投稿したい。
 また、速く文章を書くコツとして「時間を決めて書く」ことと「構成を考える」ことがあった。「構成を考える」ことの重要性については、公務員試験で小論文を書く必要があったため、わかっていたつもりであったが読書記録にまで活用できてなかった。次回以降の投稿では上述の2つを意識して読書記録を残そうと思う。 

次に参考になった部分は、締切があるレポートや書類などは「30点を目指して、とりあえず最後まで書き上げる」ことが重要であるらしい。大学生になり、講義のレポートや卒論に取り組むようになった。その際、はじめから100点を目指しレポートを書き始めてしまい、結局、期限ギリギリになり後半がグダグダになるような経験をしてきた。そうではなく30点の出来で完成させ、あとは期限まで「直し」「ブラッシュアップ」することがレベルの高い原稿を作るポイントであるとのことだった。

 

 

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