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愛とか


桐也くんに好きって言われたあの夜、
たしかに私は世界で1番幸せな女の子だった。

世界でいちばん。
ハートの金メダル首からぶら下げて、
るんるんで家に帰った。

ぜったい、死ぬまで忘れない。
今後誰と出逢ってもだよ。

今は、そんな甘い夜が邪魔をして
何もできない。無気力で、
起きることすら。

夏休みに入った桐也くんのストーリーはここ数日頻繁に更新されてて、忙しいから返信来ないんだな〜なんて自分に言い聞かせるのも無理がでてきた。

それで、今日ストーリー開いたら...

女の子と映画行ってた(;ω;)!!

「隣でにやにやしたー」って。

 純愛だ!!!!!

ボロボロで、汚くて、愛のない
私との関係とは大違い。 

一旦スマホを閉じて、しばらく考え込んだけど
頭が真っ白で脳が動かなかった。

私の負けだよ、


そんなこと言われなくても分かる。

だけどこんなことじゃ、こんな辛いことですら
泣けないくらい、私は強くなった。

偉いね。

偉いよ、褒めてあげたい

大丈夫だよ。

精一杯好かれる努力はしてきたつもりで
下らないLINEの一語一句、
私は馬鹿みたいに真剣に向き合ってきたのに。

だから、こんな大恋愛を乗り越えた自分に
がんばりましたの金メダル、あげたい。

棺にいれてね

^_^

りんちゃんで死にきれなかった私をちゃんと殺してくれてありがとう。

シラフで好きとか愛してるとか
言ってもらえるあの女が
きっと来世はゴキブリに生まれて
私はそれをスプレーで殺す。

嫉妬もできないくらい圧倒的に負けた私に
できることなんて今は何も無いから。



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