ねぇ、

ストーリーに投稿されてた蕎麦の写真、
向かいに見切れて写っていたのはたぶん女のスカート。

「お散歩綺麗だったわー」
六甲特有の高台からの景色の写真。
全然綺麗じゃないよ。
だって1人で行ったわけないじゃん。

女だね、わかるよ、うん。わかっちゃう。

前話してたラウンジ嬢の子かな?
進展あったの?悲しいよ。
寂しい。すごく寂しい。

でも大丈夫私は強いお薬飲んでるから、
耐えられるよ。いつかこの効果が全部切れた時、反動で死んじゃうかもしれないけど。

だからこのお薬は謂わば延命措置で、
私のお守りだよ。すごく大切。

23歳にもなって、こんなことでしかときめけなくて、夢中になれなくて、ほんとに、こんなことでしか...。

そんな唯一の光が消えた時、また闇に放り出された時、私はどうやって生きていけばいいんだろう。

私の部屋が綺麗な時はきまって何か恋愛でいいことがあった時で、今のどうしようもなく散らかった部屋は、私の無気力。

オリンピックの中継をぼーっと見ながら、がんばってるなぁと感心する。
そんな大それたことじゃなくても、みんな毎朝ちゃんと起きて会社に行ってる。
偉いなぁ、と
私はそれすら俯瞰でいる。

自分の人生の主人公は自分のはずなのに、
そんなことすら誰かに任せたいくらい今は無気力で、ほんとにどうしようもない 

誰かのために精一杯尽くしてきたことが実は逆効果で、意外と放っておいた方が大事にされるみたいな恋愛論は、正直納得できない。
私の取り柄全部奪われちゃうから。

でも今は全部放り投げて、とにかく無気力で、自分の気持ち優先で、
生きていきたいなって思ってます。

それだけで大成長だと思うよ。
自分のこと大切に、ね。

でも、

ねぇ、

やっぱり桐也くんじゃなきゃ嫌だよ

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