緑色の瞳
そなたの 緑色の瞳は
アブサンの一滴を垂らしたようだ
そなたの 緑色の瞳は
今もわが思い出のなかに煌めくようだ
角砂糖の上に垂らすアブサン
そして 私は火を点す
そして 私はそのアブサンを飲む
そなたのことを思い出す酒
ああ! 私がそなたに何ができただろう
今もなお 悔恨が私を襲う
アブサンに深々と酔いながら
幻覚のように甘く穉い恋慕を噛みしめる
そなたの 緑色の瞳は
アブサンの一滴を垂らしたようだ
そなたの 緑色の瞳は
今もわが思い出のなかに煌めくようだ
(2023.7.4)
アブサン…薬草系リキュールのひとつ。ヴェルレーヌ(詩人)が愛したお酒。
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