恋慕

ぼろぼろの私の心に
あなたはガーゼを当ててくれた
血がにじむたびに 新しい
清潔なガーゼを当ててくれた

そうして 私をいざなった
私の心を傷つける
悪い風の吹かぬところへ
ためらう私の手を引いて━━

私は かがやく草花と
すずしい風が歌をうたう
そのようなところにあなたといる

私の癒えた心に宿る
ひとつのともしびのようなもの
それはあなたへの美しい恋慕であった


(2020.4.18)

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