見出し画像

認知科学実験のプログラミング

 認知科学の研究に転向して、視覚や聴覚に関するたくさんの実験を行いました。下図は有名ですよね。ポゲンドルフ錯視(Poggendorff illusion)といいます。本当は斜めの線は一直線上にあるのだけれど、ずれて見える、というものです。
 これを定量的に調べるために、パソコンの画面にこの図を写し、右上の線をマウスで上下に動かして、一直線上に乗っていると思うところで止めてください、という実験のためのプログラムを書きました。予想通り、みなさんずれたところに持っていきます。

画像1

 実はこの錯視、斜めの線が垂直になるように回転すると、ずれているようには見えなくなります。同じように左右に動かしてもらうと、こんどはみなさん正しい位置に持っていきます。

画像2

 こういったプログラムは、実験してもらっている間のいろんなデータを取ることができます。最終的にどこで止めたかだけではなく、それまでに何秒かかったか、行ったり来たり試行錯誤をしたかどうか、などです。データはファイルに保存しておけば、あとの分析などの作業もラクになります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?