あの頃が走馬灯のように蘇る。

僕の義理父は飲食店を破綻させた。なぜあの時もっと強く言えなかったのか今でも後悔が残る・・・

ベカンさんのブログを見ながら、なぜか共感を覚える。

あの頃が走馬灯のように蘇る。

【ベカンさんブログのハイライト】
銀行が会社を評価する時、ヒト・モノ・カネの順番に見ていくが、まずヒトが腐っている。モノもカネもない。3拍子揃った。

この言葉が、自身にものすごく刺さった。うちはまだマシだったかもしれない。

【店の概要】

販売しているモノはコーヒーをメインに昼夜通してランチメニュー

セットメニューで1500円

品質はその辺のレストランを遥かに上回る味

1人当たり平均販売価格は850円

確かなモノはある。

【計画性】

頭金500万で新築を建てた飲食店舗は35席・駐車場5台

私の祖母から借りたお金で厨房設備新品

この情報だけでわからない人もいると思うからもう一つ書き込もう。

【カネ】

6か月後の固定資産税と不動産取得税合わせておよそ160万円

そこに決算の消費税・益税と重なる。

もうお分かりだろう。

圧倒的な計画性の無さと税務の知識が足りない。

税務知識がある方は、税金や固定資産税含めてローンを組んで開業するだろう。そもそも資金が無いのに新築なんてものを建てない。

それが無くて1年目から資金繰りが悪化する。

当時の僕は、23歳で無償労働しながらない頭を悩ませ、飲食経営本を読み漁る。

とくに飲食店の資金繰りと価格設定の本を渡しながら改善案を提案してきた。

【目下の話を全く聞かない】

すべて否定から入り聞き耳を持たない。

挙句の果てに【他責志向】

出てくる言葉は、銀行員が税金も含めて融資してないだの、店舗設計が悪いだの、客が長居するだの

言うばかりで【本も読まない】

計画性のない値下げ価格改定・・・

カネがない販売商品数増やす・・・

カネがない下位互換の食材に入れ替え・・・

カネがない食材の破棄を引き延ばす・・・

カネがない売上表を改ざんする・・・

これらすべて本に書いてあり、飲食でやっていはいけない経営だ。

ついにバイトに来ていただいた方を1ヶ月おきに入れ替えはじめ給与も払わなくなる。

面識のある方には、僕の勤め人給与からおカネを渡す。

情にほだされ見捨てられなくて店に資金供給を行った。

借金も含め3年間でおよそ500万・・・僕は、貯金も愛想も尽きここでついに見放した。

そのあとは火を見るより明らかだ、資金繰りがヒトを狂わし発する言動は詐欺まがいで誰も信用しなくなった。

実子も含めもう誰も近づこうとしない。

人生の最後は、無気力のまま病室でひとり寂しく天に召される。

手元に残ったのは、忘れられない味が書かれている手書きのレシピ集だけだった・・・

僕は、この時の支出が原因で財務の回復に約10年の時を失った。

私から言えることは、情にほだされ資金繰り悪化した事業にはお金を渡すな。たとえ血縁でもそうだ。事業は自己責任・財務知識・計画性・これが改善されなければ、どんなに良い商品を持っていてもどれだけおカネを供給してもムダなのだ。

失われた10年・・・でもお金と言うものに真剣に向き合うことができた。

これだけは感謝できる人生の教訓だ。

モノがしっかりしていても、計画性がなければ事業は破綻する学びを得たのだ。

【高度経済成長期に翻弄され、夢を語る者達の末路】

あの時代に泡のようにお金を手にしてしまった者は、人として謙虚さを忘れ怠慢になってしまったのだろう。

なにをするにでも勉強もせず根拠のない自信で湯水のごとく資金をつぎ込む

そしてつぶれたヒトを父として2人見てきた。

今はネットでも多くの情報を得ることができ、本は最高の教科書だ。

【学ばない者に豊かな未来はない】

僕は幸せ者だと思う、共に歩む妻がいて子宝に2人恵まれた。資本主義を切り開く、良き仲間たちも周りにいて切磋琢磨しながら成長する喜びを得ている。

有難い人生です。

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