第64回 ダンケルクの奇跡(1)
プロイセンの発明家、フリードリッヒを先祖に持つクルップ社の新型兵器を駆使した装甲部隊や戦闘機のドイツ軍はとても強くなりました。そしてイギリス・フランス連合軍は敗北を重ねました。ヒトラーは言い放ちました。
「もう、我々は第一次世界大戦の時のドイツではない」
そして約40万人もの英仏連合軍をドーバー海峡近くのダンケルクまで追い詰めたのでした。兵士の命は風前の灯(ともしび)です。
ここでイギリス議会はチャーチルに降伏・和平を進めました。40万の兵士の命を救うためです。しかしチャーチルは拒否しました。
「断固戦うのみ!」
そしてラジオでイギリス国民に船を急募して救出にあたらせることにしました。
ここで一つの奇跡が起こりました。不思議な事にドイツの追撃がなかったのです。何とヒトラーから追撃中止令が出たのでした。
実はヒトラーが側近から、あまり陸軍に勝たせないように言われており、追撃命令を出さなかったのでした。
「伍長上がりの男」と貴族出身の陸軍幹部たちが蔑(さげす)んでいる事をヒトラーは知っていました。(続く)
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